東京都あきる野市の東京サマーランドで、六月上旬から七月中旬にかけて「あじさい園」が開園する。山の斜面を埋め尽くすようにアナベルが植えられた「アナベルの雪山」が広く知られ、観賞に訪れる人も多い。紫陽花が見頃を迎えた六月下旬、東京サマーランドの「あじさい園」を訪ねた。
東京サマーランドあじさい園
東京サマーランドあじさい園
東京都あきる野市の「東京サマーランド」、南国ムード漂う屋内プールをはじめ、さまざまな施設を備えたレジャーランドとして人気を集めているが、その敷地内、西側に位置する「ファミリーパーク」と呼ばれるエリアの一角に、山の斜面を利用して紫陽花を植栽した「あじさい園」が設けられている。「あじさい園」は6月上旬から7月中旬までの紫陽花の花期のみ、期間限定の開園だが、紫陽花の名所として広く知られ、多くの観賞客を集める。
追記 東京サマーランドの「ファミリーパーク」は2016年度(平成28年度)から「わんダフルネイチャーヴィレッジ」に名称が変更されている。その旨、読み替えられたい。
東京サマーランドあじさい園
東京サマーランドあじさい園
紫陽花の花期には駐車場横に“入園口”が設けられ、その横には地元物産や軽食の売店が設けられている。その横を通り過ぎて山側へと進むと「あじさい園」だ。スロープとなった園路を上ってゆくとアナベルを植栽した斜面が出迎えてくれる。その上側には「あじさい茶屋」と名付けられた売店があり、軽食やお土産品の販売を行っている。「あじさい茶屋」の奥は小さな谷戸となった地形で、谷戸の南側の斜面を利用して多くの紫陽花が植栽されている。園路を辿って奥へと進めば、徐々に斜面を登り、その最上部に待っているのが「アナベルの雪山」だ。真っ白なアナベルの花が斜面を埋め尽くすように咲く様子が雪山を思わせるというのでこの名がある。「アナベルの雪山」の上部には展望所も設けられ、眼下に「アナベルの雪山」を見下ろし、その向こうには秋川河畔の町並みが望める。なかなかの景色だ。
東京サマーランドあじさい園
東京サマーランドあじさい園
東京サマーランドの「あじさい園」には約60種、15000株の紫陽花が植栽されているという。15000株という数字ではなかなか実感できないが、例えば都内の紫陽花の名所として知られる公園などでもほとんどが数千株の規模だから、東京サマーランドの「あじさい園」はなかなか規模の大きな紫陽花園だと言っていい。見慣れた西洋アジサイやガクアジサイの代表的な品種はもちろん、珍しい品種もあって見応えがある。スミダノハナビやシチダンカなどの品種も植えられているから探してみるといい。カシワバアジサイは一重のものと八重のものとが植えられているようだ。園内マップにそれぞれの場所でのメインとなる品種が記されているから、マップを貰って参考にしながらの散策がお勧めだ。
東京サマーランドあじさい園
東京サマーランドの「あじさい園」は規模が大きく、さまざまな品種の紫陽花を観賞できることももちろん魅力だが、その立地がさらに魅力を引き立てているように思える。秋川河岸の緑濃い環境で、山の斜面に巧みに紫陽花を配し、その紫陽花を縫うようにウッドチップを敷き詰めた園路が辿る。紫陽花を観賞しながら園路を歩けば、ひととき町の喧噪を忘れる。園内は端正に整備されていながら、素朴な里山の風情を残し、“紫陽花の咲く風景”としての興趣に富んだ美しさをみせてくれる。
東京サマーランドあじさい園
東京サマーランドあじさい園
紫陽花と紫陽花の咲く風景とを楽しみながら園路を上ってゆけば、最後に待っている“クライマックス”が「アナベルの雪山」だ。「アナベルの雪山」が見頃を迎えるのは6月下旬から7月上旬とのことで、今回訪れたときにはまだ六分咲きといった状態だったが、それでも見事な美しさだ。下に立って見上げるのもよく、横手から眺めるのもいい。上側に設けられた展望所に立てば、眼下の斜面をアナベルが埋め尽くし、その向こうに爽快な眺望が開ける。アナベルの咲く景観でこれほど見事なものは、なかなか他に類例が無いのではないか。「アナベルの雪山」は東京サマーランド「あじさい園」の代名詞のように広く知られているが、その評判に恥じない、訪れる人たちの期待に充分に応えてくれる素晴らしさだ。
東京サマーランドあじさい園
秋川の河岸に設けられた東京サマーランド「あじさい園」、観賞できる紫陽花の種類や数も豊富で、紫陽花の咲く景観としても美しく、町の喧噪から離れた立地で楽しむ紫陽花の風情も良く、「紫陽花の名所」と言って差し支えない。入園料が必要だが、支払った金額相応以上の感動が得られると言っていい。紫陽花好きの人なら一度は訪ねてみるべきだろう。
参考情報
東京サマーランドあじさい園は6月上旬から7月中旬までの紫陽花の花期に、「あじさい観賞」という“イベント”として開園している。入園料が必要だが、プールなどのある本園部分とは別施設になっており、本園部分に入園する必要はなく、料金も別になっている。「あじさい園」には舗装された園路も設けられており、車椅子の人でも観賞が可能だ。開園時間や入園料など、詳細は東京サマーランドの公式サイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)を参照されたい。

交通
東京サマーランドは圏央道あきる野ICから至近で、あきる野ICを南へ出て秋川を渡ったところの「東京サマーランド前」交差点を右折すればいい。あじさい園は本園部分からさらに西へ1.5kmほど進んだ「わんダフルネイチャーヴィレッジ」内にあるので、本園部分の脇を通り過ぎて進もう。「わんダフルネイチャーヴィレッジ」に近づくと案内の標識が設置されているので、それに従えばいい。駐車場は有料だ。

都心方面から向かう場合は中央自動車道から八王子JCTを経て圏央道へ進んでもよいが、中央自動車道を八王子ICで降り、国道16号線を北へ少し進み、国道411号線を西進する方が近いだろう。

公共の交通機関を利用する場合は、JR中央線八王子駅や京王八王子駅、JR五日市線秋川駅などから東京サマーランド行き、あるいは東京サマーランドを経由する路線バスが出ているので、それらを利用すればいい。あじさい園は本園部分から離れているが両者を繋いで東京サマーランドの無料シャトルバスが運行している。

東京サマーランド公式サイト内に交通アクセスに関する詳細な説明が掲載されているので参照されたい。

飲食
東京サマーランドあじさい園は秋川河畔の田園地帯の中にあり、周辺には飲食店などはない。食事は他へ移動して楽しむのがいいだろう。園内では蕎麦やうどんなどの軽食類を販売しているから、それらで簡単に済ませるのも一案だ。

特に飲食物の園内持ち込みが禁止されているわけではないようなので、お弁当持参で園内の「休憩広場」などを利用してお弁当を広げるのもよいかもしれない。秋川の河原などにシートを広げてアウトドアランチを楽しむのも一興だろう。

周辺
東京サマーランドあじさい園は秋川の河岸の立地だ。秋川の河畔には長閑な風景が広がっている。少し河岸の散策を楽しむのも悪くないかもしれない。

もちろん、紫陽花観賞と共に東京サマーランド本園部分に入園して楽しむのもお勧めだ。
紫陽花散歩
東京多摩散歩