第2回(9月28日放送)
就職活動のために神戸を訪れていた若葉が日南に帰ってくる。必ず合格すると確信する若葉だが、弟の光はそんな姉をあまり快く思ってはいないようだ。母はどのように思っているのだろうかと心配する若葉だが、なかなか母に直接確かめることができない。
神戸から宮崎まではおそらく空の便で帰ってきたのだろう。宮崎空港から飫肥までは日南線だ。日南線の車両に揺られる若葉の姿が映し出される。その車窓の向こうにわずかに「鬼の洗濯板」が見え隠れする。あの景色はおそらく内海から小内海に向かう区間だろう。飫肥駅に降り立った若葉はスクーターで村上家へと戻る。橋を渡るシーンがあるが、あの橋は飫肥の町の南方で酒谷川に架かる前鶴橋だ。飫肥駅から飫肥の町中へ帰るのに前鶴橋を渡るのは不自然だが、演出上の理由でロケ地が前鶴橋となったのだろう。若葉のスクーターは学校帰りらしい光と級友の山下厚子(山内明日)が並んで歩くところを「青春やねー」と声をかけて追い越してゆく。光と山下厚子が歩いていたのは鯉の泳ぐ水路で有名な後町通りだ。
村上家のシーンに「冷や汁」が登場する。最近では宮崎の郷土料理としてすっかり有名になった観のある「冷や汁」だが、「冷や汁」は本来は西都市を中心にした地域に伝わるもので、日南市のあたりではあまり馴染みがない。日南市の家庭で「冷や汁」を日常的に作って食べるところはほとんど無いのではないだろうか。劇中では「おばあちゃん特製の」ということになっているから、おばあちゃんである村上のぶが元々西都の辺りの人で、飫肥に嫁いできたという設定であるのなら不自然ではない。
若葉は宮崎環境造園大学の四年生だそうだ。宮崎環境造園大学という大学は実在しないが、ロケに使われた南九州大学には「環境造園学部」が実在する。若葉は飫肥の村上家から大学までスクーターで通っているようだ。その通学風景が劇中に登場する。「堀切峠」として有名な「日南海岸」を代表する景観が画面に映し出される。ちょうどフェニックス・ドライブインが建っていたところだ。フェニックス・ドライブインは2005年春に「道の駅」としてリニューアルされるため、2004年4月から閉鎖されている。「わかば」の宮崎ロケは2004年6月だったはずだから、劇中の画面に登場する「飫肥土産」などと記した幟は演出のために置かれたものに違いない。「宮崎環境造園大学」は宮崎市にあるという設定だと思うが、若葉は日南市から宮崎市までスクーターで通学していることになる。ちょっと遠いかもしれないな、と思ったりする。
村上家当主の浩太朗は素行の良くない息子に対してまた「がんたれ」を口にする。「がんたれ」はそれほど多く使う言葉ではないように思うのだが、これもおそらく浩太朗の口癖という設定なのかもしれない。おばあちゃんの台詞では印象的に「〜が」という語尾が登場する。「いいが」というふうにだ。「いいが」は「いいんだよ」といった意味で、「〜が」と語尾に付くのはたいてい「〜だよ」という意味合いだ。それにしても、俳優さんたちの話す「日南弁」はやはり少しばかり違和感がある。「こんげな喋り方はせんがね」などと笑いながら「ツッコミ」を入れつつご覧になっている宮崎県人は多いのではないだろうか。その中でただひとり、やはり宮崎県出身の強みか、斉藤慶子の演じる村上幸恵の喋り方は、言葉のアクセントや抑揚などの点に於いて本来の「日南弁」に最も近く、違和感が無い。
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