日南海岸散歩
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「わかば」に見る宮崎
第3週(第13回〜第18回)
2004年10月11日〜10月16日放送
若葉の友人、藤倉亜紀が飫肥の町を訪れる。亜紀の家は下宿屋をやっているらしく、神戸に来たら自分の家に住めばいいと若葉を誘う。しかし、その数日後、就職が内定したはずの神戸の会社から内定取消の連絡がある。そのことを詩子や光、村上家の人たちにも隠していた若葉だったが、神戸の繁美からの電話で知られてしまう。周囲が心配する中、神戸での新しい就職先を探す若葉だが、なかなか見つからない。浩太朗は宮崎での若葉の就職先を世話し、幸恵も結婚を勧める。若葉の神戸行きに反対だった光も、宮崎で就職し、結婚すればいいではないかと若葉に言うのだが、口論となり、そのせいで若葉は詩子に激しく叱責される。涙ながらに自分の思いを訴える若葉に、詩子も村上家の人たちも理解を示してくれるが、光だけは納得できない。詩子は若葉の神戸行きを認めながらも、その費用は若葉が自分で捻出しなさいと告げる。アルバイトと卒論、就職活動と、多忙を極める若葉の生活が始まる。
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第13回(10月11日放送)
若葉の友人、藤倉亜紀(山口紗弥加)が訪ねてくる。神戸に来たら自分の家に住めばいいと、亜紀は若葉を誘う。その数日後、就職が内定した神戸の会社から若葉に連絡がある。どうやらよくない報せのようだ。

若葉が亜紀を連れて飫肥を案内する様子で、飫肥城址の大手門や鯉の放流された水路の風景などが登場した。亜紀を連れた若葉が村上家に帰宅するシーンで村上酒造前の風景も登場した。ロケが行われたのはやはり油津一丁目あたりの町で、並んで歩く若葉と亜紀の後方には、川面は見えていないが堀川運河が見える。

若葉の部屋で談笑する若葉と亜紀を啓太が覗き見ているシーンで啓太が食べているのは飫肥せんべいだ。神戸の会社から連絡があった日に、大学から戻った若葉が食べているのも、同じ飫肥せんべいだ。若葉は飫肥せんべいを頬張りながら電話に出る。飫肥せんべいは最中の皮のような軽やかでぱりっとした食感の、もち米と砂糖のみを原料とした素朴なお菓子で、飫肥の銘菓として親しまれている。

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第14回(10月12日放送)
神戸の会社から若葉へ内定取消の連絡があった。その頃、神戸の王家では若葉の就職が内定した会社が他社に吸収されるという新聞記事で大騒ぎになっていた。繁美が若葉に電話をかけて励ますが、若葉のショックは大きい。このことは宮崎の人たちには内緒にしておいて欲しいと若葉が言うのだが、繁美から詩子に連絡が行き、宮崎の人たちにも知られてしまう。

村上家の夕食の席で、知人の家の話題の中で「日向かぼちゃ」が登場する。日常会話の中であのように「日向かぼちゃ」と口にすることはないようにも思うが、これも劇中で「日向かぼちゃ」を紹介する目的があったのだろう。「日向かぼちゃ」は「黒皮かぼちゃ」とも呼ばれる濃い緑の表皮の南瓜で、昭和初期から宮崎を代表する農産物のひとつとして知られている。煮くずれしにくく、ほどよい甘さが特徴だ。現在も品種改良が続いているという。ちなみに1954年(昭和29年)に宮崎市制30周年を記念して公募された新民謡の優秀作「いもがらぼくと」の中で、「日向かぼちゃのよか嫁女(よめじょ)」と歌われる。「日向かぼちゃ」は、色は黒いが気立てはよいと、宮崎の女性を讃える象徴として例えられている。

繁美からの電話で若葉の就職内定取消が村上家の人たちの知るところとなったが、その時、村上のぶが「まこち、えれこっちゃ」と口にする。そのまま標準語に直せば「ほんとに、えらい(たいへんな)ことだ」という意味だが、「まこち、えれこっちゃ」は、とんでもない事態に遭遇したときの常套句と言ってよく、「こりゃ、たいへんだ」とでもいうようなニュアンスで使う。

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第15回(10月13日放送)
若葉の就職内定取消が詩子や光、村上家の人々、さらに絵里や準一にも知れ、皆が若葉を心配して落ち着かない。何とかしようと焦る若葉だが、なかなか道は開けない。

今回の放送では宮崎環境造園大学としてロケに使われた南九州大学のキャンパス風景以外には特に宮崎の風景は劇中に登場しなかったが、村上家のシーンでは斉藤慶子演じる村上幸恵の宮崎弁をふんだんに聞くことができた。村上幸恵の役柄は世話好きで人の良い宮崎のおばちゃんというふうで、なかなか楽しい。まさにあのような人が実際にいるような気がする。幸恵の喋り方をはじめとして劇中に登場する「宮崎弁」は、日南市辺りの人たちの喋り方よりも宮崎市近郊の人たちの喋り方に近い気がする。方言指導に当たっている上原由恵が宮崎市の出身だそうだから、そのせいであるかもしれない。ちなみに、大学で若葉の相談にのっていた西田教授の喋り方は宮崎の言葉ではない。あの喋り方は広島弁のようだ。広島か、あるいは岡山辺りの出身の人であるという設定なのだろう。

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第16回(10月14日放送)
若葉の神戸の就職はできそうにない。心配した準一が村上家を訪れる。準一を見た幸恵がすっかり気に入ってしまう。若葉と準一の話を立ち聞きしていた光は、準一が若葉にプロポーズしていたことを知る。一方、浩太朗は宮崎での就職先を世話してくれ、若葉もこちらに腰を落ち着けてはどうかと言う。

冒頭ではこれまでも度々登場している飫肥城址奧の杉木立がまた登場する。準一が村上家を訪れるシーンでは、また村上酒造前の風景が見えていた。他は宮崎環境造園大学の校舎内の様子が映し出されていた。

村上酒造の玄関口で光と準一が立ち話をしているところに幸恵が出てくる。谷さんところの息子さんね、と幸恵は言い、子どもほどの背丈を手で指し示しながら「こんげなこまんかときにおうたきりやからわからんかった」と口にする。「こんなに小さい時に会ったきりだからわからなかった」という意味だ。「小さい」ことを「こまい」、あるいはもっと縮めて「こめ」と言う。「細かい(こまかい)」から転じたものだろう。日南辺りでは「こまんかときに」と言うより、「こんめときに」と言うことが多いのではないかと思う。今回の放送でも幸恵の宮崎弁を堪能することができた。宮崎県出身者としてはとても楽しい。

帰ってゆく準一を若葉が見送るシーンで、ツクツクボウシの声が聞こえていた。宮崎でももちろんツクツクボウシは鳴くが、しかし宮崎での夏の蝉の声としてもっとも象徴的なのはクマゼミの声ではないかと思う。クマゼミは東日本には生息していないので、関東以北の人にはあまり馴染みがないに違いない。クマゼミは「わしわしわし」、あるいは「しゅわしゅわしゅわ」といった感じで鳴く。このクマゼミの声こそが、宮崎での夏の音のひとつである。

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第17回(10月15日放送)
浩太朗の世話した就職の話をありがたく思いながらも、神戸に行きたい若葉はどうすればよいのか迷っている。詩子に相談してみるが、自分の気持ちに従いなさいというばかりだ。若葉の神戸行きに反対する光と口論になり、言葉のはずみで「ここやったらだめなんよ」と口走った若葉を詩子が厳しく叱責する。詩子と光、浩太朗と詩子の前で、若葉は泣きながら自分の気持ち、亡き父との約束のことを話す。大人たちはそんな若葉の気持ちを察してくれたようだが、光だけは頑なに反対し続ける。

若葉の件の後、のぶが詩子に「のさんねぇ、母親は」と声をかける。「のさん」は「つらい」とか「きつい」といった意味の言葉で、宮崎の代表的な方言のひとつとして知られている。宮崎市周辺の人は「のさん」を多用するが、日南辺りの人はあまり使わない。

「ウォーキングに行ってきます」と詩子は出かけて行く。詩子がウォーキングをしているのは酒谷川の河岸だ。後ろに見えている橋は前鶴橋のようだ。

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第18回(10月16日放送)
村上家の人々は若葉の神戸行きに理解を示しているようだが、光だけは納得していないようだ。神戸の王家の人々が心配して電話をかけてくるが、自分で何とかすると若葉は言う。そんな若葉に、詩子は神戸行きの費用はいっさい援助しない、すべて自分で捻出しなさいと言う。農作業のアルバイト、卒論の準備、就職先探しと多忙を極める若葉の生活が始まった。

若葉が農作業のアルバイトを始め、杉木立に囲まれた畑の風景が登場する。詳しい場所はわからないが、美しい風景だった。宮崎環境造園大学のキャンパス風景もまた登場する。椰子の木などが植栽されたキャンパスはなかなか南国的イメージで美しい。

詩子と幸恵、のぶの三人で朝食の支度をしながら談笑するシーンがある。詩子の若い頃のエピソードに話題が及ぶ。神戸に行きたいと言い張ってハンストをしたり、なかなかたいへんだったようだ。その頃のことを思い出し、のぶが「おおごとやったと」と呟く。「おおごと」は「重大な事件」という意味合いでの「大事(おおごと)」だが、日南辺りでは「おおごと」が短く訛って「うごつ」と言ったりする。「こら、うごっちゃ」と言えば、「これは、とんでもないことになった」とか「これは、たいへんなことになった」という意味合いだ。何か大変な事件が起きたときなどには、「そらうごっちゃが」とか「そらうごっちゃど」と言って驚くのである。

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- 「わかば」に見る宮崎−INDEX
- 「わかば」に見る宮崎−第1週(2004年9月27日〜10月2日放送)
- 「わかば」に見る宮崎−第2週(2004年10月4日〜10月9日放送)
- 「わかば」に見る宮崎−第4週(2004年10月18日〜10月23日放送)
- 「わかば」に見る宮崎−第5週以降(2004年10月25日〜2005年3月26日放送)
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