横浜線沿線散歩公園探訪
座間市緑ヶ丘
かにが沢公園
October 2006
かにが沢公園
座間市緑ヶ丘四丁目に「かにが沢公園」がある。公園は周辺から低くなった立地で、南北に長い。かつては深い谷で、谷を流れる沢には蟹が多く群れていたのだという。「かにが沢公園」という名の由来である。

かにが沢公園

かにが沢公園

かにが沢公園

かにが沢公園
公園の南端部分、谷を横切る道路に面してメインエントランスが設けられ、管理所と駐車場が置かれている。駐車場は30台分ほどの駐車スペースがあり、無料で利用可能だ。駐車場の北側は木々の植栽された一角で、木々を縫うように散策路が設けられ、随所にベンチが置かれている。木洩れ日も美しく、のんびりと散策を楽しむのによいところだ。その北側には二区画に分かれて広場が設けられている。北側の広場の端には複合遊具や砂場が置かれている。広場の北側はさらに一段下がって四阿の置かれた区画があり、その段差を使用してすべり台が設けられているから、この一角が子どもたちの遊び場としての役割を担っているのだろう。公園の最も北に奥まったところにもまた広場がある。最も奧に位置する広場はグラウンドとして使われるのか、そしてまた遊水池としての役割も持っているのかもしれない。

公園には周囲の随所から入ってくることができるが、東側斜面には桜や楓の並木となった舗道が延び、美しい表情を見せる。地元では春の花見の名所としても知られているようだが、きっと秋の紅葉も美しいに違いない。桜並木となった東斜面にはシバザクラが植えられ、これも見事な景観になるらしい。こうした谷間に造られた公園は周辺から低くなっているために閉塞感を感じることも少なくないのだが、中央部の広場では意外にそうでもなく、広々とした開放感を味わうことができる。北に奥まった広場ではさらに低いこともあり、開放感には乏しいが周囲を木々が取り囲み、落ち着いた佇まいを見せる。

遊具類は特筆するほど充実しているとは言えないから子どもたちの遊び場としては物足りないかもしれないが、近くに暮らす小さな子どもたちの日常の遊び場としては充分なものだろう。公園は小田急線相武台駅前から徒歩で五分ほどで、周囲は住宅街だが、公園の中はそうしたことを忘れさせるような静かな穏やかさに満ちている。木々に包まれた低地という立地がそうした表情をもたらしてくれるのだろう。地元の人たちにとっては素敵な散策路であるに違いない。

公園南側、谷を横切る道路には「どんぶり坂」との名があるようだ。道脇にその名を示した地名標柱が建っている。それによれば、「坂の周囲の地形がどんぶり状をしていたことに由来する」らしい。どんぶり状の地形ということはかなり深い谷だったのだろう。その標柱には、這うようにして登らなくてはならないほどの急勾配だったと記されている。今は穏やかな表情の公園に姿を変えているが、その景観の中に昔の様子を想像してみるのも楽しい。
かにが沢公園