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多摩市鶴牧
まろにえ公園
October 2020
まろにえ公園
多摩市鶴牧六丁目の町の東端辺りに「まろにえ公園」という公園がある。園内にマロニエの木があることからの命名という。マロニエとはセイヨウトチノキのことで、「マロニエ(marronnier)」はフランス語である。公園は面積2600平方メートルほどの小さな公園だ。1990年(平成2年)に供用開始となったものだ。
まろにえ公園
まろにえ公園はほぼ四角形の敷地で、南側は樹林地が占めているために実際に利用できる面積は三分の二ほどか。

樹林地の北側、公園の中央部は草はらの広場だ。広場はそれほどの面積はなく、周囲を木立が囲んでいるために開放感もあまり感じないが、適度な“包まれ感”があって落ち着いた印象だ。

広場の中央にはセイヨウトチノキ、すなわちマロニエの木が立っていて、公園のシンボルツリーの役割を果たしている。

まろにえ公園
北西側の角にはコンクリート製で面白い造形の滑り台が造られている。中央部に砂場を置いて、その周囲に園内の地形を巧みに活かして“漏斗形”の形状で滑り台が設けられているのだ。実際には滑り台として使える傾斜があるのは“漏斗”の北側部分だけだが、さまざまな遊び方ができて子どもたちも楽しそうだ。

滑り台部分はコンクリート製の“壁”で囲まれ、北側部分の二ヶ所にアーチ型の“出入口”が設けられているのだが、なかなかメルヘンチックな造形で楽しい。

まろにえ公園
公園の北側は舗道(おそらく「そよかぜのみち」の一部だろう)に接しており、その一角にピラミッドのような形状の四角錐の輪郭をしたオブジェのような遊具が置かれている。

四角錐の四つの側面のうち、二面は格子状に造られているが、他の二面は黒いパネルがはめ込まれている。この黒いパネルには小さな穴が開けられていて、その穴で絵が描かれている。“ピラミッド”の内部から覗くと、その穴から外の光が見え、まるで星座のように見えるという仕掛けだ。大人は内部に入ることが難しいが、身体の小さな子どもなら格子の下をくぐって中に入ることができるだろう。
モミジバフウの並木
公園の北側の舗道はモミジバフウの並木だ。フウは「楓」の字を書くがカエデの仲間ではない。モミジバフウはフウ科フウ属の落葉高木で、秋には美しい紅葉に染まる。モミジバフウの紅葉はイチョウやカエデより時期が早く、東京近郊では10月下旬から11月上旬にかけて秋の色に染まる。

今回訪れたのは10月下旬だったが、公園横のモミジバフウもそろそろ紅葉に染まり始めており、木によっては見事な景観も見せてくれるものもあった。紅葉の時期を狙って訪ねてみるのもお薦めだ。
メタセコイア通り
公園の北側の舗道を東へ辿ると、すぐに人道橋で道路を渡る。人道橋の下の道路は「メタセコイア通り」、その名が示すようにメタセコイアの並木道になっている。「メタセコイア通り」は町の境になっており、まろにえ公園側は鶴牧六丁目、人道橋を渡った東側は鶴牧五丁目になる。

メタセコイアはヒノキ科(またはスギ科)メタセコイア属の落葉高木、アケノボスギ(曙杉)の和名がある。当初は絶滅種と考えられていた樹木だが、1946年(昭和21年)に中国で現存が確認され、今ではごく普通に見られる樹木になった。メタセコイアも秋には紅葉する。時期は遅く、10月下旬ではまだまだ葉の緑色が少し黄味を帯びている程度だ。

メタセコイア通りはバス路線も通っているが、交通量は少なくのんびりと散策が楽しめる。メタセコイアの木漏れ日を楽しみながら歩いてみるのもお薦めだ。
まろにえ公園は小さな公園で、近くに暮らす人たちのための公園と言っていいが、園内に設けられた滑り台などの造形が楽しく、公園巡りの趣味の人などは楽しめるだろう。公園に接する舗道を辿って散策の足を延ばしてみるのも楽しい。新緑の頃や紅葉の季節が特にお勧めだ。
まろにえ公園