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横浜市青葉区奈良一丁目に「奈良山公園」がある。公園はほぼ南北に長い長方形をしており、東南側の一角を雑木林の丘が占め、その西側と北側に広場が設けられている。1997年(平成9年)に開園した公園で、3.8haほどの面積は特筆するほど広大なものではないが、住宅街の中の地区公園としては充分に広い。公園西側の一帯は新興の住宅街で、整然として美しい街並みが広がっている。公園東側は奈良川河岸の低地で、東急こどもの国線が間近に通っており、公園のすぐ北側に「こどもの国」駅がある。 |
雑木林の丘には散策路が設けられているが、昔からの小径に柵などを設けて最小限の整備の手を加えただけのように見える。雑木林の丘は南北に尾根が走り、それに沿って尾根道が辿る。尾根道を歩けば街の喧噪も遠のき、住宅街の中の公園内であることを忘れて、昔のままの里山を歩いているような錯覚さえ感じる。木々の隙間から東西の風景が眼下に見え隠れし、丘がなかなかの高所であることがわかる。尾根道の北へ抜けると丘の北端には展望所が設けられている。展望所からは公園北側の広場と、その向こうにこどもの国方面の景観を眺望する。 |
その広場の一角、雑木林の丘の西北端の部分に、ひときわ目を引く構造物がある。円柱の上部に、多層にリングが載せられている。リングは上のものほど大きく、基本的な形状としては「漏斗」を思わせるものだが、層を成したリングが少しばかり近未来的な印象をもたらす。何を象ったものだろうか。その形状の「円柱」が数本並び、最も大きなものはその「屋上」部分に上がることもできる。層を成して載せられたリングは、実は「層を成す曲面の帯」とでもいうようなモチーフの一部であるらしく、丘の崖面も同じコンセプトで造られている。この構造物のもたらす印象はかなり強烈なものがあり、結果的にこれが「奈良山公園」のシンボルとなっていると言っていい。 |
公園西側には道路が沿っているが車両の通行も少なく、隣接する住宅街も美しい街並みであるために周辺は穏やかな空気感に満たされており、人の往来があってもあまり喧噪を感じない。この道路の歩道は公園の舗道としても機能している。歩道と車道との間には低い植え込みがあるものの、歩道と公園の草はらとを隔てるものは何もない。そのことによって公園は街並みに溶け込み、とても開放感に富み、明るい印象を持っている。この歩道に沿うように公園外縁部に並ぶユリノキの姿もとても美しい。ユリノキは高みに葉を茂らせているものの、人の背丈ほどの高さまでは枝葉がないから、それも公園の開放感と明るさに奏功しているのだろう。 公園の西南側の端にも少し広い草はらの広場がある。こちらは緩やかな起伏を伴った広場で、小高い芝生の丘という佇まいだ。背後に雑木林の丘を背負って緑濃い景観が美しい。 |
南西角の広場に小さなこども向けの遊具がひとつ設置されていたが、他には遊具らしいものはなく、子どもたちのための遊び場としては少し物足りなさもあるかもしれない。トイレは雑木林の丘の西側に置かれている。駐車場は設けられていない。規模の点から言っても近隣に暮らす人たちのための公園で、遠方から訪れるような行楽地的性格は持っていないが、奈良川河岸や成瀬尾根に沿った散策などの際に、一休みを兼ねて訪れてみるのも悪くない。園内に残された雑木林の丘や、植栽された木々の美しさが印象に残る公園だ。 |

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