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野毛山公園はそもそも大正時代の関東大震災からの復興事業の一環として整備されたもので、日本庭園・西洋庭園・折衷庭園の三つの様式を持つ公園だった。第二次大戦中は陸軍が使用し、戦後は米軍に接収されたが、接収解除後に再整備が行われた。その時、日本庭園だった部分を使用して造られたのが今の野毛山動物園だ。以来、横浜市中心部近くに位置する動物園として永く市民に親しまれてきた。
1999年(平成11年)春にズーラシアが開園し、それに伴って野毛山動物園は閉園の予定もあったようだが、存続を望む市民の声もあって廃園を免れ、現在(2000年4月)は園内各所でリニューアルの工事が行われている。現在の野毛山動物園はかつてほどの賑わいは無くなったというが、それでも野毛山動物園は入場無料ということもあり、その立地の利によっても、存続する価値は充分にあるように思える。
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園内は緑に覆われ、起伏に富んだ地形は元来の丘陵の地形を彷彿とさせる。かつて日本庭園だった名残も感じられ、街の喧噪から離れた落ち着いた雰囲気がいい。キリンのゲートをくぐって園内に降りてゆくと広場の周囲に動物たちの飼育舎があり、正面の一角にはペンギンの泳ぐプールがある。さらに降りてゆくと日本庭園の池を思わせる「大池」があり、鴨などの姿が人気を集めている。
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さらに外周に沿った通路を辿るとフラミンゴやキリンなどが出迎えてくれる。一段上がった通路にはライオンやトラなどの飼育舎がある。檻越しとは言え、こうした猛獣類を手の届くほどの距離で見ることができるのは楽しい。その建物の上部は爬虫類の飼育舎で、ワニなどの姿を上段の通路から見ることができる。その裏手、動物園のほぼ中央にはアジアゾウがいる。戦後間もなく横浜にやってきたという「はま子」で、開園当時から半世紀以上に渡って野毛山動物園の人気者だ。出口に近い散策路脇になぜか古い路面電車の車両が置いてある。中に入ることもできて、小さな子どもたちに人気があるようだ。
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キリンのゲートの横の吊り橋を渡って南の広場へ行くと、小動物との触れ合いを楽しめる「どうぶつ広場」がある。フェンスに囲まれた一角にうさぎや山羊、モルモットなどが放されており、餌をやったり抱きかかえたりして遊ぶことができる。子どもたちに大人気のコーナーだ。こうして動物たちと触れ合えるのは大人にとっても楽しいもので、愛らしい動物たちの姿は見ているだけでも心が和む。ひととき童心にかえって楽しむのもよいものだろう。
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野毛山動物園には特に珍しい動物がいるわけでもなく、広大な敷地を誇るわけでもない。しかしいわば「昔ながらの」動物園としての在り方にかえって魅力を感じる。また野毛山動物園を含む野毛山公園は横浜の市街地にありながら緑も多く、丘陵の立地によって見晴らしもよく手軽な行楽にはよいところだ。家族連れの休日の過ごし方として、あるいはカップルのデートコースとしても楽しめるだろう。
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