横浜線沿線散歩公園探訪
横浜市都筑区南山田
−徳生公園−
水鳥遊ぶ冬枯れの徳生公園
Visited in February 2018
水鳥遊ぶ冬枯れの徳生公園
横浜市都筑区南山田の徳生公園は池を抱えた公園だ。二月の下旬、公園はまだ冬枯れの風景だが、池には水鳥たちの姿がある。港北ニュータウンの住宅街の中にあって、池があり、緑豊かな徳生公園は野鳥たちにとって貴重な水場なのだろう。風の冷たさを感じながらの散策だが、池に遊ぶ鳥たちの姿に心が和む。
水鳥遊ぶ冬枯れの徳生公園
二月の下旬、山田富士公園では梅の花が見頃を迎えていたが、徳生公園はまだまだ冬枯れの風景だ。園内の木々は葉を落としたまま、春の芽吹きを待っている。それでも早い春を求めてか、園内には散策を楽しむ人たちやシートを広げてくつろぐ家族連れの姿がある。晩冬の公園の風景である。

徳生公園は池を抱えている。その池に、水鳥たちの姿がある。越冬のためにやってくる水鳥たちの姿を、徳生公園の池でも見ることができるのだ。それが、この季節の徳生公園の最大の魅力かもしれない。

水鳥遊ぶ冬枯れの徳生公園
ピント長く伸びた尾羽が特徴的な姿はオナガガモだろう。岸辺近くをゆっくりと滑ってゆく。“つがい”だろうか、二羽並んで泳いでゆく姿が微笑ましい。岸辺を歩く人間の姿を恐れる様子もなく、気にもしていないようだ。

オナガガモはカモ目カモ科カモ亜科マガモ属、尾羽が長い姿からこの名がある。日本には越冬のために飛来する、いわゆる“渡り鳥”だ。雄鳥の長く伸びた尾羽や胸元から首側面にかけて伸びた白い線がなかなかスタイリッシュだ。

水鳥遊ぶ冬枯れの徳生公園
群れを成して水面を移動するカモたちの姿もある。キンクロハジロだろう。キンクロハジロはカモ目カモ科ハジロ属、これも越冬のために飛来する渡り鳥だが、北海道で繁殖するものもあるらしい。背や胸は黒、羽に白い帯があり、目が金色ということでキンクロハジロの名がある。他のカモに比べてずんぐりとして丸い身体が可愛らしい。

岸辺から見ていると、キンクロハジロの群れが池の上をあっちへ行ったりこっちへ来たり、その様子が見ていて飽きない。その群れの中にときどきオナガガモの姿が混じる。キンクロハジロとオナガガモは互いを意識しているのか、いないのか。ちょっかいを出そうとしているように見えるオナガガモ、それを無視するキンクロハジロ、見ているとおもしろい。

カモたちの姿を眺めながらのんびりと池の岸辺を辿るのは、この季節ならではの楽しみだろう。今回訪れたとき(2018年2月)にはオナガガモとキンクロハジロの姿を見つけることができたが、もちろんカモ以外の野鳥も飛来し、コサギやカワウなどを見ることもあるようだ。野鳥観察趣味の人ならぜひ訪れてみたい、冬の徳生公園である。
二月の下旬、山田富士公園では梅が見頃を迎える時期だ。徳生公園と併せて訪ねるのがお勧めだろう。さらに「ふじやとのみち」を辿って、この季節ならではの風情を味わいながら散策を楽しむのもいい。
水鳥遊ぶ冬枯れの徳生公園