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すっかり夏らしくなった七月下旬、薬師池公園では山百合の花が咲く。山百合はかつては多摩丘陵ではごく一般的な花で、どこででも見られたものだそうだが、今ではこうして公園の中で見ることの方が多くなってしまった。薬師池公園は多摩丘陵の自然がよく残された公園で、その風景の中に山百合の花がよく似合う。
薬師池公園の山百合は、特に菖蒲田横の斜面に多いようだ。斜面を辿る散策路から見上げれば、林の中に浮かび上がるように咲く山百合の花を見つけることができる。木洩れ日の中に咲く山百合の姿は気品に満ちてたいへんに美しい。あちらこちらに咲く山百合を探しながら歩くのもなかなか楽しい。花は散策路から離れているものが多く、間近に見ることができないのは残念だが、それもまた興趣のひとつだろう。
薬師池公園の山百合で特筆しておきたいのは、北側のハス田横の斜面に咲く山百合だ。花期の過ぎた紫陽花の向こう、斜面の上に十個以上の花をつける山百合の株がある。花好きの人たちの間で毎年話題になるようだが、これだけの数の花をつける山百合は珍しいのではないか。山百合の時期の薬師池公園を訪れたときにはぜひ見ておきたい見事なものだ。残念ながら花に近寄ることができないため、下の散策路から遠目に眺めるだけになってしまう。写真に撮っておこうと思い、200ミリのレンズで狙ったのだが、それでもやはり遠い。300ミリ以上のレンズを用いて、来園者の少ないときに三脚を立てて狙うといいかもしれない。
この季節、池の南側に設けられた「萬葉草花苑」でもさまざまな花を楽しむことができる。山百合の花もあり、他にもヤブカンゾウなど、百合の仲間の花が楽しめる。ザクロの花も見ることができた。花の好きな人ならぜひ見ておきたいものだ。そしてまた、北側のハス田ではそろそろ大賀ハスが花期を迎える時期だ。七月下旬ではまだ数は少ないが、美しいハスの花も楽しむことができる。これも併せて見ておきたい。
 
 
 
本格的な夏を迎えた薬師池公園は、山百合をはじめとしてさまざまな夏の花を楽しむことができる。花の好きな人にはなかなか魅力的なものだろう。時期がうまく合えば大賀ハスも楽しめる。早起きしてでかけよう。
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