横浜線沿線散歩公園探訪
相模原市中央区横山
−横山公園−
百日紅の咲く横山公園
Visited in August 2022
百日紅の咲く横山公園
相模原市中央区横山の横山公園は陸上競技場やプール、野球場などが設置された、スポーツ施設の充実した公園だが、園内には木々も多く、散策を楽しむにも好適だ。「神奈川県園芸試験場相模原分場」の跡地を活用して設けられた「樹林広場」では種々の樹木を見ることができ、夏には百日紅が見事な景観を見せる。
百日紅の咲く横山公園 横山公園の北側の一角に「樹林広場」と名付けられたエリアがある。かつて「神奈川県園芸試験場相模原分場」のあったところで、その跡地を横山公園の拡張部分として活用したものだ。「樹林広場」には「神奈川県園芸試験場相模原分場」時代の植栽も残されているということで、スポーツ施設を中心とした横山公園の中でのんびりとした空気感が魅力のところだ。

この樹林広場には百日紅の木も植えられており、夏になると美しい景観を見せてくれる。「神奈川県園芸試験場相模原分場」時代からあったものかどうかはよくわからないが、大きく枝を張った百日紅が咲き誇る姿は見事なものだ。

百日紅の咲く横山公園 百日紅は街路樹に使われることも多く、また寺や公園内の植栽としても多く見ることができる。それらはたいていの場合、剪定が成されて樹形が整えられているものだが、横山公園の「樹林広場」に植えられた百日紅は修景のための剪定はなされていないように見える。自由に枝を伸ばした野趣溢れる姿で“樹木”であることを主張しているように見える。その姿がとてもいい。

人の背丈を超える高みに枝を伸ばし、その先に花を咲かせる百日紅は、夏の青空を背景に強い日射しを浴びて鮮やかで美しい。

百日紅の咲く横山公園 百日紅の花と言えば濃い紅や白、あるいはピンク色のものが一般的だ。横山公園の「樹林広場」にも紅や白の百日紅があるが、ちょっと珍しいのは紫がかった色の百日紅があることだ。このような色の百日紅は見ることが少ない。百日紅の品種や花の色について、樹木に関して専門的な知識を持たない身で詳しくはわからないが、このような紫の色味が強い花もあるようだ。

この紫色の百日紅は横山公園「樹林広場」の百日紅の中でいちばん大きく目を引く。枝の広がりも立派なもので見応え充分だ。

百日紅の咲く横山公園 横山公園「樹林広場」の百日紅は“林”というより一カ所に集められて植えられている印象で、そのため紅や白、紫のそれぞれの百日紅が枝を交えて競演しているかのように見える。

傍らに立って見上げればそれぞれの色の百日紅が夏の日を浴びて、葉の緑や空の青、空に浮かぶ雲の白などと共に鮮やかな色彩のコントラストを見せる。その様子がたいへんに美しい。いろいろとアングルを変えてさまざまな表情を写真に撮りたくなってしまう。
百日紅の咲く横山公園 「樹林広場」の他にも、野球場西側の園路脇にも、数は少ないながら百日紅が植えられている。こちらは適宜剪定されているようで、今回訪れたとき(2022年8月)には花の付きも悪く、あまり見応えのある姿ではなかったが、剪定の状況によってはまた違った姿を見ることができるだろう。百日紅の好きな人なら足を延ばしてみてもいい。この百日紅は少し薄い色合いのピンクの花だ。

その他にも、のんびりと園内を巡っていると思わぬところで百日紅の花を見つけることができる。百日紅の花を探して園内を散策してみるのも一興だろう。
百日紅の咲く横山公園
横山公園の百日紅は、数では少し物足りなさもあるが、景観は素晴らしい。特に「樹林広場」の百日紅がいい。樹木としての“生命”を感じさせるような、野趣溢れる姿は見応え充分だ。百日紅の好きな人なら訪ねてみて後悔しない。

夏の盛り、園内の木々は夏の日射しを浴びて緑に輝いている。暑さの厳しい季節だが、のんびりと無理せず、夏の風情を味わいながらの公園散歩は楽しいひとときだ。
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