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町田市小野路町
小野路宿里山交流館
Visited in November 2021
小野路宿里山交流館
町田市小野路町、「小野神社前」交差点の角に「小野路宿里山交流館」という施設がある。里山散策を楽しむ人たちのための観光交流施設として町田市が設けたもので、館内では食事や喫茶が楽しめる他、地元の野菜や工芸品などの販売も行っている。休日には散策やハイキングを楽しむ人たちが多く立ち寄って賑わっている。
小野路宿里山交流館
町田市小野路町は多摩丘陵の里山が広く残された、自然豊かなところだ。小野路町と小野路町に隣接する図師町の一部は「図師小野路歴史環境保全地域」として昔ながらの風景が保存され、「にほんの里100選」にも選ばれている。「にほんの里100選」は朝日新聞社と公益財団法人森林文化協会の主催によって2008年(平成20年)に選定、2009年(平成21年)に発表されたもので、東京都では唯一、「小野路」が選定されている。

小野路宿里山交流館
かつては鎌倉幕府と武蔵国の国府(府中)とを結ぶ道が小野路を抜けていた。今も鎌倉街道や布田道などの古道を姿を見つけることができる。江戸時代には大山街道の宿場となり、6軒の旅籠が建ち並んで賑わったという。

そうした歴史の面影や里山の自然を求めて散策やハイキングに訪れる人も多い。そうした人たちの一休みや食事の場所として、さらに訪れた人と地元の人たちとの交流などを通して歴史や文化の継承を担う場所として、町田市が設けた施設が「小野路宿里山交流館」である。
小野路宿里山交流館
「小野路宿里山交流館」は2013年(平成25年)に開館、建物は小野路宿にあった旅籠(はたご)のひとつ「角屋(かどや)」を改修して整備したものという。敷地面積は約1500平方メートル、建築面積は475平方メートルだそうである。

敷地内には主屋や蔵が庭を取り囲むように並ぶ。主屋は木造二階建て、旧家屋の木材も再利用されているという。庭も美しく整備されており、庭から眺める主屋の姿も良い風情だ。訪れたときはひととき庭を散策してみるのもお勧めだ。

小野路宿里山交流館
主屋の内部は小屋組の見える吹き抜け構造で造られた交流スペースだ。それほど豊富なメニューが用意されているわけではないが、食事も可能だ。小野路産の地粉を100%使用したという「小野路うどん」や“小野路のお母さんが作った”というコロッケ、酒まんじゅう、赤飯などが提供されている。

「小野路うどん」はつけ汁につけて食べる形だ。素朴だが味わい深いつけ汁が腰の強い麺に絡んで、なかなか美味しい。添えられているかき揚げも小野路産の野菜を使ったものだろう。「小野路うどん」はランチタイムのみの提供だが、機会があれば味わってみることをお勧めする。

小野路宿里山交流館
主屋の一角には物産販売コーナーも設けられており、小野路産の野菜や果物、地元在住の工芸家による工芸品などが販売されている。野菜や果物は人気のようで、週末や休日には早い時間に売り切れてしまうことも少なくないらしい。

他にも各種のお菓子やおにぎり、お弁当なども販売されているから、おにぎりのセットやお弁当などを購入しておいて、里山散策の途中で場所を見つけて青空ランチを楽しむのもお勧めかもしれない。
小野路宿里山交流館
小野路宿里山交流館はまさに小野路散策の拠点となる施設だ。初めて小野路を訪れる人はまず小野路宿里山交流館に立ち寄り、散策マップを貰っておこう。スタッフの方に小野路散策のアドバイスをお願いするのもお勧めだ。すでに何度も小野路を訪れている人でも、食事や一休みの場所として立ち寄るのに好適な施設だろう。もちろん地場産の野菜などを求めて交流館を訪ねるのもお勧めだ。野菜を買うのが目的なら早い時間に訪ねよう。

小野路宿里山交流館の開館時間、休館日、交流館へのアクセスについては町田市による公式サイトを参照されたい。
小野路宿里山交流館
小野路宿里山交流館
小野路宿里山交流館