相模原市弥栄の淵野辺公園は広い敷地に野球場やテニスコートなどを配した運動公園だが、ジョギングコース脇などに紫陽花が植栽されている。それほど数は多くないが、花期になると公園に彩りを添えて美しい景観を見せてくれる。

公園西寄りに設けられた球場と駐車場との間、駐車場側に紫陽花が並んでいる。植えられているのは一般的な西洋アジサイで、珍しい品種があるわけではないが、真っ直ぐに並んで咲き揃う景観はやはり美しい。

紫陽花の前にはベンチも置かれている。ベンチは紫陽花を背にするように置かれているから、ベンチに腰を下ろして紫陽花を眺めるのは難しいが、写真趣味の人ならベンチと紫陽花を組み合わせて素敵な写真に挑戦するのも楽しいだろう。

球場の北側、公園の外縁部に沿って巡るジョギングコースに沿って紫陽花が植えられた一角がある。こちらも一般的なアジサイが多いが、ガクアジサイも混じる。のんびりと歩きながら紫陽花の咲く景観を楽しむのがお勧めだろう。

公園東側のジョギングコース沿いでは黄色の花をたくさん咲かせた低木を見つけることができた。オトギリソウの仲間のようだが、ビヨウヤナギだろうか。梅雨の曇天の下、黄色い花がひときわ華やかだ。

公園の東端部、「樹林広場」の東側の園路脇で紫陽花が咲き誇っている。何株かの紫陽花を一カ所に集めて植えたもののようだ。さまざまな紫陽花がこんもりと集まって咲いていて、なかなか見事な景観だ。淵野辺公園の中で最も見応えのある紫陽花と言っていいかもしれない。

「樹林広場」の北側、テニスコートとの間に「つどいの森」と名付けられた一角があるが、ここでも紫陽花を見つけることができる。枝を伸ばしたガクアジサイが印象的な景観を見せていた。

淵野辺公園は各種の運動施設を中心とした運動公園という性格が強く、のんびりと花を観賞しながら散策を楽しむのに相応しいとは言えないが、紫陽花が花を咲かせる時期に淵野辺公園を訪れる機会があったら、少し時間を取ってのんびりと園内を巡ってみるのもよいかもしれない。