座間市入谷東
−座間谷戸山公園−
花菖蒲の咲く座間谷戸山公園
Visited in June 2024

座間市の神奈川県立座間谷戸山公園は古き佳き農村の風景を残した公園だ。その園内の一角で花菖蒲が育成され、六月になると美しい姿を見せてくれる。規模の大きな菖蒲園などは無いが、「座間の森」という希少な品種の花菖蒲が育てられている。

花菖蒲の植えられているところは尾根に囲まれた谷戸に水田の横たわる場所で、昔ながらの農村の風景が残る場所だ。花菖蒲の数は決して多くはないが、郷愁を誘うような風景の中で味わう風情が何よりの魅力と言えるだろう。

「座間の森」は幕末の1863年(文久3年)、座間寛造(座間勘蔵)という人物によって作出された品種だという。特に座間市とは縁が無いわけだが、何しろその名が「座間の森」なので、座間市の公園で育成するのに相応しいというわけなのだろう。「座間の森」は希少種で、全国でも百数十本しかないと言われているそうである。

他の品種の花菖蒲は「座間の森」の植えられた場所の横手に植えられている。いくつかの品種が混在して植えられており、品種名を記したネームプレートなどは設置されていない。花菖蒲の品種に詳しくない身では花を見ても何という品種なのかがよくわからないが、品種名も知らないままに、その美しさを楽しむのも一興というものである。

座間谷戸山公園の花菖蒲田は小さな規模で、“花の名所”的な魅力には劣るかもしれないが、花菖蒲の好きな人なら「座間の森」の観賞を目的にぜひ訪れてみたい。長閑な風景の中で「座間の森」の美しい姿を楽しむことができる。
花菖蒲の好きな人なら座間谷戸山公園から南へ1kmほど離れた立野台公園にも足を延ばしてみるといい。住宅街の中の小公園だが、一角に菖蒲園が設けられており、ここでも「座間の森」を観賞することができる。
花菖蒲の好きな人なら座間谷戸山公園から南へ1kmほど離れた立野台公園にも足を延ばしてみるといい。住宅街の中の小公園だが、一角に菖蒲園が設けられており、ここでも「座間の森」を観賞することができる。


