佳景探訪
JR八高線金子駅
埼玉県入間市の西部を南北に抜けるJR八高線に金子駅が設けられている。小さな駅舎が長閑な風情の駅だが、周辺には桜の木が多く、春には美しい景観を見せる。桜が満開の四月上旬、金子駅を訪ねた。
金子駅の駅舎は2014年(平成26年)7月から2015年(平成27年)2月にかけて改築工事が行われ、現在は新駅舎となっている(新駅舎の供用開始は2015年2月8日)。本頁に掲載している写真、記述は建て替え前の旧駅舎についてのものである。



JR八高線金子駅

JR八高線金子駅

JR八高線金子駅

JR八高線金子駅

JR八高線金子駅

JR八高線金子駅
埼玉県入間市の西端近く、JR八高線が南北に抜けている。入間市南西部は武蔵野台地の西部、金子台と呼ばれる台地を成しており、一面の茶畑が広がっている。その金子台の中を、八高線は東京都瑞穂町の箱根ヶ崎駅からほぼ真っ直ぐの軌道を描いて北上、その途中、標高160mほどの八高線最高所地点を通過する。そこから緩やかに下って金子駅に至るというわけだ。

金子駅は1931年(昭和6年)に八王子と東飯能との間で国鉄八高線が開通した際に開業した駅だという。東京都八王子市から群馬県高崎市に向かう八高線が埼玉県に入って最初の駅であり、入間市内で唯一のJRの駅でもある。

金子駅は小さな駅だ。こぢんまりとした木造駅舎は1931年(昭和6年)の開業時に建てられたものという。長閑な佇まいで、少しばかり可愛らしい印象もある。駅舎は線路の東側に建っており、すなわち金子駅には“東口”しか存在しない。駅前から東方向と北方向へ道路が延び、駅舎の前だけ少し広くなっている。広くなった部分は送迎の際の車寄せに使われているようだ。駅の周辺には家々が集まって集落を成しており、駅前には商店もあるが、長閑な地方駅という風情が素敵だ。
JR八高線金子駅/駅前の桜並木

JR八高線金子駅/駐輪場の桜

JR八高線金子駅/金子駅前公園

JR八高線金子駅/金子駅前公園

JR八高線金子駅/駅北側の桜並木
その金子駅の周辺には桜の木が多く植えられており、春には見事な景観を見せる。桜はそれほど数が多いわけではないが、老木らしい大きな桜がほとんどで、枝を広げて咲き誇る姿は見事なものだ。

駅前から東へ真っ直ぐに延びる道路は桜並木だ。桜は道路の片側だけ、南側に植えられているだけだが、なにしろ木が大きく、それほど広くない道路を覆うように咲いている。駅側から眺める景観も美しいが、東側から桜並木の向こうに駅舎を見る風景もよい風情だ。それほど交通量の多い道路ではないから、桜の下をのんびりと歩いてみるのもお勧めだ。

駅前南側には自転車の駐輪場が設けられているが、この駐輪場の桜も見事だ。駐輪場の横を奥に(南方向に)進むと金子駅前公園という公園がある。広場が設けられているだけの小公園だが、この公園も桜が素晴らしい。特に公園西側外縁部、すなわち線路脇には大きく枝を張った桜の老木が並び、圧巻の景観を見せている。広場の中にも桜があるが、こちらはまだ若木のようだ。枝の広がりもまだ小さいが、景観のアクセントになっている印象だ。この桜もすぐに大きくなることだろう。

駅前から北へ延びる道路沿いにも数は少ないながら桜が並ぶ。老木らしい姿だが、剪定されたものか、枝の張り出しが少ないのが景観としては惜しい。北へ辿って行くと道路は西へ曲がり、「桂川街道踏切」という踏切で八高線の線路を越える。踏切を越えて、八高線の西側から踏切の向こうに桜を見る景観もなかなか興趣に富んでいる。
JR八高線金子駅/霞川橋梁と桜

JR八高線金子駅/霞川橋梁と桜

JR八高線金子駅/霞川河岸の桜並木
「桂川街道踏切」のすぐ東側、道路が曲がっているところから歩行者用の細道が北へ坂を下りている。下りてゆくと霞川の河岸に出る。霞川には「八高歩道橋」という人道橋が架けられ、細道を対岸へ渡している。「八高歩道橋」から西へ視線を向けると八高線が霞川を跨ぐ「霞川橋梁」が間近に見える。その「霞川橋梁」の袂、霞川左岸に大きな桜がある。「八高歩道橋」から見ると一本の大木のようにも見えるが、二本の桜が並んでいるためにより大きく見えているようだ。「八高歩道橋」からは八高線の「霞川橋梁」と桜が重なり、興趣に富んだ景観を見せる。八高線の車両が通りかかればさらに風情が増し、鉄道ファンにもお勧めの場所と言えるのではないだろうか。

「八高歩道橋」から東へ、すなわち霞川の下流側へも、左岸に桜並木がある。こちらの桜はまだ若木のようで、枝の張りも小さいが、足を延ばして霞川河岸の散策を楽しむのも悪くない。
JR八高線金子駅

JR八高線金子駅

JR八高線金子駅
金子駅周辺の桜は地元では“名所”としてよく知られたものらしく、花見散歩を楽しむ人の姿もちらほらとあった。桜が満開の時期の日曜日には金子駅前公園を会場に「さくらまつり」も開催されるようで、今回訪れたときにも「平成26年度第19回ふれあい金子さくらまつり」の開催を告知するポスターが公園のフェンスに掲示されていた。

敢えて遠方から訪ねてくるような“桜の名所”とは言えないと思うが、金子駅や周辺の町並みの風情と共に桜の景観を楽しむのも素敵な春散歩だと思える。特に鉄道ファンにはお勧めのところかもしれない。
参考情報
交通

JR八高線は東京都八王子市と群馬県高崎市を結ぶ路線だ。金子駅は八王子駅から約20km、30分ほどだ。その他、詳細はJR東日本のサイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)などを参照されたい。

車で訪れる場合は県道218号線から駅前に入って行ける。遠方の人は圏央道青梅ICを利用すると近い。

駅前には時間貸し駐車場が二ヶ所あり(2014年4月現在)、駐車に困ることはなさそうだ。

飲食

金子駅の周辺には飲食店はない。飲食店は場所を変えて探そう。

お弁当を持って行楽に訪れるようなところではないが、サンドイッチやおにぎりなどを用意しておいて金子駅前公園や霞川の河岸でお花見を兼ねたアウトドアランチを楽しむのも一興かもしれない。

周辺

金子駅の東側の丘陵地には広々と茶畑が広がっている。茶畑を眺めながらの里山散歩もお勧めだ。

JR八高線金子駅
JR八高線金子駅

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