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横浜市神奈川区の西端に位置する菅田町の、さらにその西端近く、「菅田いでと公園」がある。丘陵に囲まれた谷戸部に位置し、ひっそりと静かな佇まいの公園だ。「いでと」とは面白い名だが、この辺りの古い地名であるのだろう。公園のある谷戸は、鳥山川の支流である砂田川の源流域に当たるところらしい。 |
広場の西側には雑木林の丘があり、木々を縫って散策路が整備されている。散策路を辿って丘へ上ると、ぽっかりと木々に囲まれたスペースがある。林の中はひっそりと静かで野鳥の声が聞こえるばかりだ。この雑木林は神奈川区内では最大規模のものという。 広場脇、公園東側の道路に沿うように小川が北へ流れている。人工的に整備された水路だが、岸辺は石組みで造られており、自然の渓流を彷彿とさせる佇まいだ。流れる水はなかなか澄んでおり、水辺の植物もよく育っている。水は湧水であるらしい。この水路は公園からさらに北側の住宅地へと流れており、「菅田町小川アメニティ」を成している。 広場の片隅、林を背に、記念碑のようなものが建っているのに気づく。碑には「昭和55年8月横浜市」とあり、公園の由来が記されている。それに拠れば、公園のある場所は約250年前から小川家の居宅があった場所という。ということは1730年頃、江戸中期頃からということだろう。小川家は1968年(昭和43年)に移転、1977年(昭和52年)にこの宅地と裏山が小川家から横浜市に寄贈され、公園として整備したものという。小川家については詳細は記されていないが、なかなかの名家であるのだろう。なるほど、広場の西側に広がる雑木林の丘は、かつて「裏山」だったところなのだ。 |
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「菅田いでと公園」は「神奈川区ビューポイント36景」のひとつに名を連ね、地元の人々に親しまれている。遠方から訪ねてくるような行楽地的性格はないが、ひっそりと穏やかな空気感と、水路の風情などはなかなか魅力的だ。駐車場などはなく、訪れる際にはバスを利用しなくてはならない。「西菅田団地」バス停から歩いて5分ほどだろうか。公園のある谷戸から南東側の丘へ上ってゆくと、丘の上に広大な畑地の広がる一角へ出る。「菅田羽沢の農業地域」として、これも「神奈川区ビューポイント36景」のひとつに数えられるところだ。併せて散策してみるのがお薦めだ。 |
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