大堂津駅を出発した志布志方面行き日南線は
大堂津の町の東側に沿って南に下り、細田川を渡って
目井津の町に入ってゆく。この細田川に架かる橋梁を走る日南線の姿が興趣に富んでいる。橋梁は細田川の河口部に架けられており、細田川の上流部から眺めればすぐ向こうには目井津から地続きになった虚空蔵島のこんもりとした姿が見え、その左手沖合いには「七ツ八重」と呼ばれる小さな島々が浮かぶ。橋梁の袂から北を見れば
猪崎鼻も視界に収まる。そうした美しい海岸の風景を背景に、日南線の車両が橋梁を渡ってゆく姿は鉄道ファンならずとも心惹かれるものではないだろうか。
夏の日の夕暮れ、南から宮崎方面へ向かう日南線が細田川を渡ってゆく姿を、橋梁から少し離れて、望遠で撮影したものだ。橋梁の背後に見えるこんもりと木々の茂った小山は虚空蔵島という。海岸と地続きになった島である。時刻は日暮れに近く、夏の夕陽が車両や橋梁を赤く染め上げている。海はほぼ満潮、橋梁の橋桁も波に洗われている。
(2003年夏撮影)
夏の日の午後、南から宮崎方面へ向かう日南線が細田川を渡ってゆく姿を国道220号の歩道から撮影したものだ。上段の写真では橋梁が細田川と国道220号を一跨ぎにしている様子がよくわかる。背後に見える小高い山は虚空蔵島である。中段と下段の写真には
猪崎鼻の姿が小さく写っている。下段の写真の左側、橋梁の背後に見える山は
大堂津の町の北にあり、猪崎鼻とは一続きの地形を成している。大堂津の町中は平坦で山はない。海は干潮の時刻だ。河口部の砂浜や河原が広く現れている。
(2002年夏撮影)