日南海岸風景
道の駅なんごう
道の駅なんごう
国道448号を南下し、外浦から贄波の集落を過ぎて、山肌に張り付く道路を上ってカーヴを曲がってゆくと、道の駅なんごうがある。開業したのは2002年(平成14年)春のことで、2016年(平成28年)に大幅なリニューアルが施されている。日南海岸に位置する「道の駅」に相応しく、敷地内にはジョオウヤシを初めとする亜熱帯の植物が植栽されて南国的雰囲気を漂わせている。
道の駅なんごう
道の駅なんごうには展望デッキが設けられ、眼下に外浦の美しい景観を望む。その景色は素晴らしいもので、岬や大小の島々の織りなす景観が国道脇に植えられたフェニックスの樹形と重なって一枚の絵画のような景色を見せてくれる。そもそもこの辺りからの景観は地元では絶景として知られ、国道脇のスペースに車を停めて眺めを楽しむ人の姿も少なくなかった。そうした景観の美しさも、「道の駅」がこの場所に設置された大きな理由のひとつなのだろう。レストランにはデッキ部分を使用した“テラス席”も用意され、陽気の良い季節であれば日南海岸の絶景を眺めながらの食事が楽しめる。
道の駅なんごう
道の駅なんごう
道の駅なんごう
道の駅なんごうの名の「なんごう」はこの地域が「南郷町」であることに由来するものだ。現在は日南市南郷町として日南市の南部を占める地域だが、道の駅なんごうが開業した2002年(平成14年)当時、南那珂郡南郷町という日南市とは別の自治体だった。その後、2009年(平成21年)3月30日に日南市と南那珂郡南郷町、南那珂郡北郷町の一市二町が合併して現在の日南市となったというわけだ。

南郷町は昔から漁業の町で、さらに日向夏やポンカン、デコポンなどのフルーツの栽培も盛んだ。加えて近年ではマンゴーの栽培も注力されており、マンゴーは南郷の特産品として広く知られるようになった。そうした土地柄を活かし、レストランではカツオやマグロなどの魚介類を使ったメニューが用意され、マンゴーソフトクリームも人気を集める。物販コーナーにはマンゴーや日向夏を使ったお菓子やジャムなどが取り揃えられ、シーズンであれば完熟マンゴーも並んでいる。
道の駅なんごう
道の駅なんごう 道の駅なんごう
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道の駅なんごうの背後の山肌には宮崎県亜熱帯作物支場の有用植物園が隣接しており(厳密に言えば宮崎県亜熱帯作物支場内に道の駅なんごうが建っている)、道の駅からそのまま境無く散策路が辿っている。また国道448号を挟んだ北側には茶碗山展望台という展望所が設けられている。丘の頂上からは道の駅なんごうの眺望とはまた違った景観が楽しめる。道の駅なんごうの前から国道448号の旧道を少し進むと、ここにも展望所がある。近くには「人間魚雷回天訓練の地碑」が建っている。道の駅なんごうを拠点に周辺を巡ってみるのもお勧めだ。
道の駅なんごう
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道の駅なんごうの展望デッキから望む景観は、「日南海岸」の中でも屈指の美しさである。外浦の入江や大小の島々の織りなす景観の美しさはまさに絶景と呼べるものだ。「日南海岸」観光の際にはぜひとも訪れてみるべき景勝である。
道の駅なんごう
INFORMATION
道の駅なんごう
【所】日南市南郷町贄波
【問】道の駅なんごう
【問】日南市観光協会
【参】九州「道の駅」ガイド(国土交通省九州地方整備局道路部)
このWEBページは「日南海岸散歩」内「日南海岸風景」カテゴリーのコンテンツです。
ページ内の写真は2018年夏、2020年夏、2025年夏に撮影したものです。本文は2025年8月に改稿しました。