幻想音楽夜話
Picks Log
ちょっと気になっている音楽やアーティストについて、あるいは気になった音楽シーンの話題について、「幻想音楽夜話」のトップページの「Picks」欄に短いコメントで気ままに記しています。このページはその「Picks」欄の過去ログです。「Picks」欄の過去ログは年毎にまとめてあります。メニューから表示ページを選択して下さい。最新のものは「幻想音楽夜話」トップページでどうぞ。
「そら / 新垣結衣」
歌唱力が無い、というのが大方の評価だろうと思うが、侮ってはいけない。拙いとも思える歌声から滲み出る情感の味わいはなかなかのものだ。女優としての才能の片鱗を見る思いがする。表情の無いのっぺりとした歌を小手先の技術だけで小器用に唄うシンガーなどより、ずっといい。「愛を知りたくて」なんかは個人的にお気に入り。
December 14, 2007
「music & me / 原田知世」
デビュー25周年記念アルバムだそうだ。オリジナル新曲に加え、彼女の過去の楽曲のセルフ・カヴァー、バート・バカラックやビートルズの楽曲のカヴァーも収録されている。プロデューサーには伊藤ゴローを迎え、高橋幸宏や鈴木慶一も関わっている。彼女の歌唱の、ふわりとした独特の空気感は健在。
December 8, 2007
「We Are The Pipettes / The Pipettes」
60年代ガールズ・ポップ風のスイートでキュートな雰囲気が素敵だ。個人的には60年代のガールズ・グループより、同じ路線で70年代にヒットを放ったトレイシー・ウルマンを思い出してしまう。いつになっても60年代テイストのガールズ・ポップは人気が衰えないということかな。
November 9, 2007
「橙 / チャットモンチー」
このところ、橋本絵莉子の歌声が頭の中で鳴り響いている。これまではそれほど注目していたわけではなかったんだけれども、この「橙」という新曲が耳について離れない。う〜ん、いいな、橋本絵莉子。
September 25, 2007
ジョー・ザビヌルを悼む
11日、ウイーン市内の病院で亡くなった。75歳だった。久しぶりに「バードランド」を聴きながら、彼の功績を偲ぼう。
September 12, 2007
「ゴールデン・ヒッツ / 和幸(かずこう)」
加藤和彦と 坂崎幸之助のふたりが組んでアルバムを制作。いきなり「ゴールデン・ヒッツ」というタイトルなのが洒落ている。1960〜70年代の音楽を新解釈で、というコンセプトらしいが、サイモン&ガーファンクルを彷彿とさせるところもあってなかなか素晴らしい。フォーク・クルセダーズで一世を風靡した加藤と当時のフォークに造詣の深い坂崎によるユニットなのだから悪かろうはずはない。当時のフォークが好きだった人なら無視できないところか。9月12日発売。
August 22, 2007
「マニフェスト / Superfly」
8月1日発売のSuperflyのセカンド・シングル、いよいよ本領発揮という感じだ。ギターのリフもカッコいい。越智志帆のヴォーカルも迫力充分。アルバムが待ち遠しい。
August 1, 2007
「矢野沙織BEST〜ジャズ回帰」
若いながらもすっかりジャズファンの信頼を得た矢野沙織、デビューしたのは16歳のときらしいが、デビュー直前の彼女のプレイを偶然NHKの番組で見たことがある。そのときにはまだカタさの残る演奏だったが、今では日本のジャズ・シーンを引っ張ってゆくひとりに成長してしまった観がある。アジエンスのCMも素敵だ。
July 20, 2007
「Beauty & Crime / Suzanne Vega」
都会派シンガー/ソングライター、スザンヌ・ヴェガの、ずいぶん待たされた6年ぶりの新作。今回もクールでインテレクチュアルな彼女の音楽世界は健在。デビューから22年、今や風格すら感じられる。
July 16, 2007
「Light Line / Cesare Picco」
J-WAVEの番組がきっかけで遂にブレイクしたイタリア人ピアニスト、チェーザレ・ピッコ。透明感溢れる美しい音楽世界は一度聴いたら忘れられない。「Light Line」は彼の日本での3作目。
July 7, 2007
「Libertad / Velvet Revolver」
現在、世界最強のハード・ロックン・ロール・バンドと言っていい。ファーストほどの衝撃がないとか、楽曲がまとまりすぎているとか、いろいろ意見はあると思うのだが、これほど熱気に満ちたグルーヴを聴かせるバンドは他にない。迫力と貫禄の一枚。
July 2, 2007
「Aloha Heaven - Maile」
夏はやっぱりハワイアンだな。というわけで、コンテンポラリー・ハワイアンのアーティストの楽曲を集めたコンピ盤「Aloha Heaven - Maile」。今年の夏はこれかな。
June 21, 2007
坂井泉水さんのご冥福をお祈りします
シンガーとしても作詞家としても素敵な人だった。彼女の歌が大好きだった。残念でならない。安らかにお眠り下さい。
May 29, 2007
「明日晴れるかな / 桑田佳祐」
5月16日に発売された桑田佳祐のソロシングル「明日晴れるかな」が好評のようだ(この曲は月曜9時のドラマ「プロポーズ大作戦」のエンディングテーマにもなっている)。歌詞のテーマがいい。桑田佳祐も今年で51歳になった。その年齢だからこそ唄える歌かもしれない。この曲のテーマは10代、20代の若い人にはなかなか実感できないかもしれないな、と思ったりもする。
May 18, 2007
NHK「SONGS」第5回〜五つの赤い風船、山本潤子、南こうせつ
水曜日夜11時から11時30分までNHKで「SONGS」という番組を放送している。大人のための音楽番組という位置付けで、これまで竹内まりややチューリップなどを取り上げてきたが、5月16日の第5回放送では五つの赤い風船と山本潤子、南こうせつを迎え、当時の映像の紹介なども交えて1970年前後のフォークにスポットを当てていた。全員で歌う「遠い世界に」や「あの素晴らしい愛をもう一度」なども聞き応えのあるものだったし、五つの赤い風船の「まぼろしのつばさと共に」も素晴らしかった。しかし思わず聴き入ってしまったのは山本潤子の歌う「翼をください」だった。今や教科書にも載る名曲で、山本潤子自身、赤い鳥時代から幾度となくこの曲を歌ってきたに違いない。赤い鳥時代から30年ほどを経て、ハイ・ファイ・セットの成功とその後の曲折などを経験した後、50歳を越えて「翼をください」を独りで歌う彼女の胸に去来するものは何だったのか。その歌声にはひどく胸を打つものがあった。
May 17, 2007
「ツキアカリ / Rie Fu」
Rie Fuのニューシングル「ツキアカリ」が5月23日に発売だそうだ(4月から放送されているアニメのエンディングテーマらしい)。Rie Fuはデビューした頃から気になっていて、1970年代のシンガー/ソングライターを彷彿とさせる印象が好きだった。今回の曲はどちらかと言えば「わかりやすい」曲で、なかなかの佳曲だから一般にもウケるんじゃないだろうか。Rie Fuの魅力は何といってもその歌声だ。楚々として繊細だが芯が強く、穏やかで優しげだが個性的で訴えるものがある。「ああ、Rie Fuの声だな」と思わせるものがあるというだけで、これはひとつの才能と言っていい。
May 13, 2007
「ハロー・ハロー / Superfly」
以前から気になっていたSuperfly、先日ショップでデビュー・シングル盤を試聴してみた。いい。ユニット名が「Superfly」だからバックボーンは察しがつくのだが、1970年代風のソウルフルなロックだ。「ハロー・ハロー」は一般ウケを意識したのか最近のJ-POP寄りの曲だが、「孤独のハイエナ」はもっとロックしている。「Hot'N’Nasty」はハンブル・パイのカヴァー、これもなかなかハマっている。ヴォーカルの越智志帆、往年のロック少女風なルックスもイカしてる。タイプはちょっと違うがかつての金子マリを彷彿をさせるところがあるような。アルバムに期待。
May 11, 2007
「Picks」欄は2007年5月11日から掲載を開始しました。これより以前のものはありません。