神奈川県藤沢市の引地川親水公園は、その名の通り引地川の河畔に設けられた親水公園だ。春には河岸の桜が美しいが、それに先立って河津桜も楽しめる。三月初旬、河津桜の咲く引地川親水公園を訪ねた。
河津桜の咲く引地川親水公園
神奈川県藤沢市の引地川親水公園は引地川の流れを半ば取り込むように造られた親水公園で、引地川での川遊びも楽しむことができるとあって初夏から夏にかけては特に家族連れに人気だ。引地川の河岸にはソメイヨシノの並木が設けられ、春には花見客で賑わう。三月、ソメイヨシノの開花に先立って引地川親水公園を河津桜が彩る。
河津桜の咲く引地川親水公園
引地川親水公園の河津桜は天神橋の南東側のエリア(天神橋下流左岸部)に植えられている。広場の外縁部に沿って、広場を取り囲むように河津桜が並び、まだまだ冬枯れの様相の見せる景観の中に鮮やかな色彩を加えてくれる。引地川親水公園の河津桜はまだ若木で小さいが、早春の陽光を浴びて輝く姿はたいへんに美しい。
河津桜の咲く引地川親水公園
早い春を求めてか、園内には散策を楽しむ人たちの姿や河津桜の下にシートを広げてランチを楽しむ家族連れの姿などがある。河岸の立地で風は少し冷たいが、開放感に富んだ園内で早春のひとときを過ごすのは楽しい。
河津桜の咲く引地川親水公園
木が若く小さいから“河津桜の名所”とは言い難いが、やがて年月を経て大きく育ってゆけば、見応えのある景観となることだろう。
河津桜の咲く引地川親水公園
河津桜の咲く引地川親水公園
引地川親水公園の一部であるかのように隣接する大庭遊水地(天神橋下流右岸部)はまだまだ冬枯れの風景だ。湿地の湿性植物も広場の樹木も冬枯れの姿で少し殺風景だが、その景観も季節の情趣というものだろう。早春の青空の下、冬枯れの湿地の中を辿る木道を歩いてみるのも一興だ。この季節ならではの風情を楽しみたい。
参考情報
本欄の内容は引地川親水公園関連ページ共通です
交通
引地川親水公園の最寄り駅は小田急江ノ島線善行駅だが、公園まで2kmほど歩かなくてはならない。藤沢駅や辻堂駅、小田急江ノ島線湘南台駅などからのバス路線を利用するのが得策だろう。最寄りのバス停は「天神社前」、バス路線の詳細などは藤沢市サイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)などを参照されたい。

車で訪れる場合は藤沢バイパス(国道1号)の「城南」交差点から県道43号を北上するのがわかりやすい。城南交差点から1.5kmほど北上し、丁字路の交差点を東へ折れれば公園駐車場がある。綾瀬市方面から来る場合も県道42号から県道43号へと辿るのがわかりやすいだろう。

公園には天神橋横と大庭遊水地の広場北側の二ヶ所に駐車場があり、合わせて100台分を超える駐車スペースがあるが、行楽シーズンの休日には足りないようだ。特に3月末から4月上旬のお花見シーズンのお昼頃には平日でも駐車場の空き待ちの列が並ぶ。余裕を持って出かけよう。

飲食
公園内にはレストランや売店などはない。河畔の立地の開放感溢れる公園だからお弁当持参でのピクニック感覚での来園がお勧めだ。

公園周辺には店舗などは少ないが、県道43号沿いにファミリーレストランがある。県道43号の西へ移動すれば「湘南ライフタウン」、主要道沿いに飲食店が点在している。

周辺
引地川に沿って、その河畔には水田の広がる田園風景が残っている。散策の足を延ばしてみるのも楽しい。

県道43号を挟んで西側には大庭城趾公園がある。木々に覆われた丘の上には芝生の広場などがある。大庭城趾公園の北西側には裏門公園や二番構公園など、城跡を偲ばせる名の公園が点在している。巡ってみるのも一興だろう。
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