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座間市入谷三丁目に「座間谷戸山公園」という神奈川県立の公園がある。その名からもわかるように、昔ながらの谷戸と里山の姿をよくとどめて整備された、自然溢れる公園だ。公園として整備される以前から、周辺が市街化してゆく中でこの付近は昔ながらの里山の風景を残す場所だったようだ。1987年(昭和62年)から整備が始まり、1993年(平成5年)に一部が開園、全面開園となったのは2002年(平成14年)のことであるらしい。 公園の西側には小田急小田原線が間近に通り、南側と東側、北側は道路が抜け、それらによって周辺から切り取られるように公園が横たわっている。特に南側を通る藤沢座間厚木線(県道42号)と東側を通る緑ヶ丘大塚線は交通量も多く、さらに緑ヶ丘大塚線を挟んだ東側には座間市役所がある。周辺はすっかり住宅地で、その中に残る公園の自然はとても貴重なものと言っていいだろう。
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公園中央部を占める谷戸が、おそらく座間谷戸山公園のもっとも大きな魅力であるに違いない。東西に延びる谷戸は湿地になっており、奥まったところには池が横たわり、さらにその奧には湧き水がある。湿地の脇に散策路が整備されており、谷戸の見せるさまざまな表情を存分に楽しむことができる。
田圃の右手(南側)には一段高くなって「里山体験館」が建っている。昔の農家をモチーフにして建てられたものという。建物の周囲はいかにも農家の庭先という雰囲気が出ているのがいい。「里山体験館」は休憩などに利用することができる。「里山体験館」の縁側に腰掛け、眼前に横たわる水田と、その向こうの緑濃い丘を眺めながらの一休みは心安らぐひとときだ。
湿地を渡る木道ではザリガニ釣りをして遊ぶ子どもたちの姿を見ることがある。公園によれば、釣ったザリガニは持ち帰って欲しいとのことだ。湿地に棲息するザリガニはアメリカザリガニという外来種であり、あまりに数が増えれば日本古来の生態系に悪影響を及ぼしかねない。本来は公園内の動植物を採取してはいけないのだが、ザリガニはそうした理由から例外として採取、持ち帰りを勧めているというわけだ。子どもたちも心おきなくザリガニ釣りが楽しめるだろう。
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「里山体験館」脇から南へと林の中の散策路を上ってゆくと、ぽっかりと広場がある。「野鳥の原っぱ」と名付けられた一角だ。木々に囲まれているから開放感はあまりなく、それほど大きな広場でもないが、シートを広げてのんびりとくつろぐには良い場所かもしれない。
「南入口」から林の中をくねくねと辿りながら散策路が東に延びている。「南入口」の東側にはボランティア活動などの際に使用できるというログハウスや、「昆虫の森」と名付けられた一角がある。林の中の散策路は公園の南東側の端近くへ延び、さらに北へ曲がってやがて「北入口」近くへと達し、結果的に園内を一周する。途中、公園の南東側の角へと抜け出ると、「多目的広場」と駐車場の置かれた一角がある。「多目的広場」という名だが、小さな草はらの広場だ。 園内の林の中には、北側には「クヌギ・コナラ観察林」、南西側には「シラカシ観察林」、南東側に「スギ・ヒノキ観察林」と名付けられた区域がある。散策路を巡ってそれぞれに異なる林の表情を見てみるのも楽しい。 |

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公園のリーフレットには、「心温まるなつかしい風景と出会う」と謳われ、「里」と「山」と「水辺」の三つの風景から公園が成り立っている旨が記されている。田圃や「里山体験館」のある一角は昔ながらの農村の「里」の風景を彷彿とさせ、谷戸奧部の「湿性生態園」や「水鳥の池」、「わきみずの谷」ではさまざまな表情の水辺の風景が楽しめる。それを取り囲む雑木林の丘の鬱蒼とした様子も魅力的だ。確かにその三つが座間谷戸山公園を構成する最も大きな要素であり、谷戸の見せる郷愁を誘うような風景はこの公園の象徴だと言っていい。昔懐かしい風景の中で散策を楽しみたい人、野鳥観察の趣味の人、雑木林散策の好きな人など、それぞれの人にとって魅力溢れる公園であることだろう。四季折々に訪ねて、季節毎の表情を見てみたい公園だ。 里山の自然を保全する目的の公園らしく、人工的な造形を感じる施設や広場などは周辺部などの一部に最小限にとどめられている。広々とした草はらの広場や遊具類もないから、子どもたちのための遊び場としては少し物足りなさもあるかもしれないが、しかし考えてみれば昔はこうした風景の中で子どもたちは遊んだものだったのだ。鬱蒼とした林の中の小径を抜け、谷間に沈む池を眺め、田圃の見せるのどかな風景の中を歩くのは子どもたちにとっても楽しいことに違いない。 |




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公園には「東入口」と「北入口」、さらに南東側の角の三箇所に駐車場が用意され、合計で140台分を超える駐車スペースがあるということだが、公園の規模を考えれば充分とは言えないかもしれない。電車でのアクセスであれば、小田急小田原線座間駅から「西入口」を目指すのが至近だが、小田急小田原線相武台前駅から「東入口」を目指しても歩けない距離ではない。JR相模線相武台下駅からはさすがに少しばかり距離があるが、周辺の散策も兼ねて訪ねてみるのも悪くない。園内には飲食のできる施設などはなく、お昼時に訪ねるのであればお弁当持参がお薦めだ。トイレは「東入口」、「北入口」、「里山体験館」横、「南入口」、「「多目的広場」横にそれぞれ設置されており、困ることはない。その他、パークセンターの電話番号や各施設の利用案内などは、座間谷戸山公園の公式サイトなど(頁末「関連する他のWebサイト」欄のリンク先)を参照されたい。 |

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