夕方6時過ぎ、ようやく日も落ちて街が宵闇に包まれ始めている。
甲州街道ではすでに山車巡行が始まっている。空が暗くなってゆくにつれて山車が灯りに浮かび上がり、祭りで賑わう雑踏の中にお囃子が響き、辺りは幻想的な空気に満たされてゆく。その中に身を置けば何とも言えない高揚感に包まれる。これまでに何度も見てきたが、やはり何度見ても飽きない。
横山町交差点付近から八幡町交差点付近にかけて、甲州街道を行き交う各町の山車を見ながらのんびりと歩いた。歩道には夜店が並び、足を止める人々でそれぞれに賑わっている。歩道は見物客でごった返し、歩くのもままならないほどだ。どちらかと言えば人混みは苦手な方だが、この雑踏もまた祭りの風情として楽しめるのが不思議だ。祭りの生み出す非日常の感覚がそうさせるのだろう。一時間ほどそうして祭りの雰囲気を味わい、ますます賑わいを見せる甲州街道を後に帰路を辿ったのだった。