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八王子市の南東部に中山という地区がある。南東には開発の進む多摩ニュータウンが迫り、西の丘の上には北野台の住宅街が広がっている。その間に残されたように、中山地区は多摩丘陵の昔ながらののどかな農村風景を保っている。中山地区の中央には北野駅方面から野猿峠を経て南大沢方面へと繋ぐバス通りが抜けており、通り抜ける車も少なくないが、その車窓から水田や雑木林の丘の風景を見ている人も多いだろう。今もなお中山村の面影を残す風景の中を歩いてみた。 |
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ここから北野台への道を辿れば、道路の北側の丘の上に中山村の鎮守である白山神社がある。白山神社参道の入口あたりは地形としては谷戸の奥まったところになり、昔は周囲を深い林に覆われた丘に囲まれていたはずだが、今では丘の上に見えるのは北野台の住宅街の家並みだ。 |
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畑地のところどころでは農作業中の人の姿がある。場違いな人間の姿に怪訝な表情の人もあるが、こちらの携えたカメラを見て意図を察して下さったようだった。小径脇には「農作物を盗むな」との旨の注意書きがいくつかあった。中にはそうした心ない人もあるのだろう。 丘の畑地の中から南方を眺めると、のどかな風景の向こうには多摩ニュータウンの高層建築群の姿が霞むように見えている。とても象徴的な風景だという気がする。丘の上ではもう下の道路の車の音もあまり聞こえない。初夏の日差しの下、丘を吹き過ぎる風の中にときおり野鳥の声が混じる。 |
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この日はそのまま白山神社に立ち寄った後に帰路を辿ったが、さらに足を延ばして野猿峠方面やあるいは大栗川河畔への散策を楽しむのもいい。バスは八王子駅南口と南大沢駅、あるいは由木折返場とを結ぶ路線が抜けている。中山地区は春の桜の季節の景観も美しく、次の機会にはその時期を選んで歩いてみたい。 |

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