佳景探訪
あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル
埼玉県久喜市、菖蒲総合支所庁舎周辺を会場に六月上旬から七月上旬にかけて「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」が開催される。会場には花菖蒲やラベンダーが植えられており、その見頃の時期に開催されるものだ。六月中旬、「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」を訪ねた。
「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」は2014年度(平成26年度)まで菖蒲総合支所庁舎に隣接する八束緑地も会場の一部となっており、「八束緑地あやめ園」、「ラベンダー堤」などが設けられていたが、埼玉県による小林調整池建設のため、2014年度(平成26年度)に開催された「第20回あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」の終了後にこれらは「八束緑地グラウンド」を含めてすべて撤去されたそうだ。本頁の記述内容、写真などは「八束緑地あやめ園」と「ラベンダー堤」が存在していた頃(2013年6月)のものである。本頁を閲覧される際にはその旨を了解されたい。久喜市では菖蒲総合支所庁舎横に新たに「ラベンダー花壇」を設けるなどして、「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」を継続している。



あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル

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あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル

あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル
埼玉県久喜市の西部は、かつて南埼玉郡菖蒲町だった地域だ。2010年(平成22年)に久喜市、菖蒲町、北葛飾郡の栗橋町と鷲宮町の一市三町が合併して新しい久喜市が誕生した。現在(2013年)の住所表記で「久喜市菖蒲町」とされているのが、かつての菖蒲町である。この辺りは元荒川やその支流などの河川が多く流れ、その河畔に水田が広がる土地柄だ。昔から蛇行する河川の流域に低湿地が広がっていたのだろう。菖蒲町の名の由来も、おそらく菖蒲が繁茂していた土地だったからではないか。

その菖蒲町で6月上旬から7月中旬にかけて「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」というイベントが開催される。この「あやめ」は正確にはアヤメではなく花菖蒲のことだ。花菖蒲は6月上旬から7月上旬にかけて花期を迎え、ラベンダーも6月中旬から7月中旬にかけて花期を迎えるから、そのふたつの花を植栽し、花の見頃に併せてイベントが企画されているものなのだろう。

会場となるのは菖蒲総合支所庁舎の周辺だ。菖蒲総合支所庁舎は1988年(昭和63年)に当時の菖蒲町役場の新庁舎として造られたものだが、合併後は久喜市の菖蒲総合支所庁舎として使われている。この菖蒲総合支所庁舎脇が「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」のメイン会場だ。会場周辺にはラベンダーを植栽した苑地が設けられ、低湿地を利用した花菖蒲園があり、それを囲むように巡る堤にもラベンダーが植栽されている。庁舎のすぐ横の広場にはテントが並び、ラベンダーの苗や切り花、地元の野菜類、さらに「ラベンダーまんじゅう」などの菓子類などの販売が行われており、訪れた人たちで賑わっている。

テントの設営された広場の西側に「ラベンダー苑」がある。それほど広い苑地ではないが、さまざまな品種のラベンダーが植えられていて興味深い。その「ラベンダー苑」から南へ延びる堤体にもラベンダーが植えられ、「ラベンダー堤」の名で呼ばれている。菖蒲総合支所庁舎の南側、駐車場のさらに南側は低地となってグラウンドになっているのだが、そのグラウンドの西側から南側に回り込む形で「ラベンダー堤」は延びており、なかなか見応えのある景観を見せている。

グラウンドの置かれた低地の西側部分は湿地で、ここには「八束緑地あやめ園」と呼ばれる花菖蒲園が設けられている。15品種、1000株ほどの花菖蒲が植えられているとのことで、それほど規模の大きなものではないが、設置された木道を辿って花菖蒲園の中を巡れば間近に花菖蒲を堪能することができる。

花菖蒲もラベンダーも薄紫色を基調にした花だから「ブルーフェスティバル」と名付けられているのだろう。花菖蒲とラベンダーの二種類の花を楽しめるという趣向だが、どちらかと言えばラベンダーの存在感の方が大きいように思える。「八束緑地あやめ園」の花菖蒲ももちろん美しいが、「ラベンダー苑」から延びる「ラベンダー堤」へと歩を進めると、帯のように連なるラベンダーの景観に圧倒される。このメイン会場だけで10000株を超えるラベンダーが植えられているという。ラベンダーは一輪一輪を愛でる花というより、数多くが集まって辺り一面を覆い尽くすように咲き誇る景観を楽しむ花だろう。そうした楽しみ方に充分に応えてくれる規模だと言っていい。

ラベンダーは北海道の富良野地方が名所としてよく知られているように、本来、高温多湿を嫌う。関東地方の平野部でこれほどの規模でラベンダーを見ることができるところは他にないのではないか。周辺に水田地帯が広がっているというのもいい。薄紫の帯となってラベンダーが咲き誇る向こうには田植えを終えたばかりの水田が広がっているという風景は、ラベンダーの一般的なイメージと異なっていて意外性があり、それも一つの興趣と言っていい。

菖蒲総合支所庁舎の周辺は水田の広がる平地で、庁舎以外に高い建物もなく、丘陵地も近くには見当たらず、広々と視界が開けている。そのような中でラベンダーの咲く景観を堪能しながら散策を楽しむのは素敵なひとときだ。ラベンダーの咲く堤の上を歩けば、長閑な田園風景や「八束緑地あやめ園」の花菖蒲も視界に収まる。「八束緑地あやめ園」へ降りれば、花菖蒲の向こうにラベンダーの連なる堤が延び、その上を観光客が行き交う姿が見える。広々と長閑な田園風景の中に咲くラベンダーや花菖蒲、それらが織り成す風情を味わいながらの散策が「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」のお勧めの楽しみ方だろう。

「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」は、菖蒲総合支所庁舎周辺をメイン会場として開催されるが、西に数百メートル離れた「菖蒲城趾あやめ園」と東に数百メートル離れた「しらさぎ公園」も会場になっている。「菖蒲城趾あやめ園」では花菖蒲が、「しらさぎ公園」ではラベンダーが見られる。どちらもメイン会場から徒歩でも行ける距離だ。余裕があれば足を延ばしておきたい。
参考情報
「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」は入場料などは必要なく、自由に観賞することができる。

交通

久喜市役所菖蒲総合支所庁舎は鉄道の駅から遠く、バスを利用しなくてはならない。JR宇都宮線久喜駅から菖蒲仲橋行きで終点下車、徒歩15分だそうだ。JR高崎線桶川駅から菖蒲車庫行きに乗り、臨時バス停「城趾あやめ園前」で下車すれば徒歩10分とのことだ。

「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」のメイン会場である久喜市役所菖蒲総合支所庁舎の周辺には無料駐車場が用意されており、車での来訪が便利だ。フェスティバル用に用意された駐車場は全部で700台分ほどあるらしく、かなり余裕がある。

久喜市役所菖蒲総合支所庁舎へは県道12号線を利用するのがわかりやすいだろう。県道12号線の「菖蒲総合支所入口」交差点から東へ500メートルほど進むと庁舎がある。国道17号線からは「坂田」交差点から県道12号線を東進、国道122号線(騎西菖蒲バイパス)からは「菖蒲北」交差点から県道12号線を西進すればいい。遠方から訪れる人は圏央道白岡菖蒲IC、あるいは圏央道桶川北本ICを利用するといい。白岡菖蒲ICからは国道122号線(騎西菖蒲バイパス)を北上し、「菖蒲北」交差点から県道12号線へ、桶川北本ICからはそのまま県道12号線へ出て東進すればいい。

ナビを利用する場合は、もちろん久喜市役所菖蒲総合支所庁舎を目的地に設定すればいい。

飲食

久喜市役所菖蒲総合支所庁舎の周辺は長閑な水田地帯で、飲食店などはない。久喜駅や桶川駅など、駅周辺に移動しなくては飲食店を探すのは難しいようだ。

「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」会場では地元物産などを販売する露店はあるが、軽食の販売などはないようだった。テントを使った休憩所が設けられており、そこでお弁当を食べている人の姿もあったから、お弁当持参でもいいだろう。

周辺

「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」のメイン会場である久喜市役所菖蒲総合支所庁舎脇から、徒歩10分足らずで県道12号線沿いの菖蒲城趾あやめ園へ行くこともできる。また東側に位置するしらさぎ公園へも徒歩で10分ほどだ。菖蒲城趾あやめ園もしらさぎ公園も「あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバル」の会場のひとつという位置付けだ。余裕があれば足を延ばしておきたい。

久喜市役所菖蒲総合支所庁舎5階には本多静六記念館が設けられている。明治期から昭和初期にかけて全国各地の公園の設計を手がけ、「公園の父」とも呼ばれる本多静六博士に関する資料が展示されている。本多博士が現在の久喜市菖蒲町の出身であることから菖蒲総合支所内に記念館が設けられたのだろう。興味のある人は見学しておくといい。

車で訪れたなら加須市まで足を延ばすのも悪くない。7kmほどで旧騎西町、「ふじとあじさいの道」と名付けられた散策ルートがあり、六月には紫陽花で彩られる。
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