佳景探訪
百日紅の咲く神代植物公園
東京都調布市の神代植物公園は、その名が示すように様々な植物を観察することができ、四季折々の花が楽しめる公園だが、八月には百日紅の花が美しい。百日紅が咲き誇る八月半ば、神代植物公園を訪ねた。



百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園

百日紅の咲く神代植物公園
八月半ばの神代植物公園は厳しい残暑の中、百日紅の花が美しい。本園部分の南東側、深大寺門東側から神代小橋で細い道路を渡った先の区域に「サルスベリ・ザクロ園」が設けられており、見事な百日紅を見ることができる。百日紅は街路樹や庭木などにも多く使われる樹木だが、神代植物公園の「サルスベリ・ザクロ園」で見る百日紅はそうしたものとは少し表情が違う。おそらくほとんど剪定されることもなく、木が育つに任せてあるのではないだろうか。大きく枝を広げた野性味溢れる姿で、園芸用ではない、樹木本来の生命力を感じることのできる百日紅だ。

「サルスベリ・ザクロ園」の設けられた区域には中央を貫いて広い園路が延びている。この園路脇の百日紅が特に見事だ。大きく育って半球状にこんもりと枝を張った樹形がとても美しい。その樹高は人の背丈の数倍はあるだろう。その“半球”の表面に鮮やかな紅い花が咲き誇る。園路を奥に進むと、やはりこれも大きく育って枝を地表近くまで垂らしたピンクの花の百日紅がある。これも素晴らしい姿だ。園路から林の中に分け入れば、百日紅の花を頭上に見上げながらの散策が楽しめる。百日紅の花の好きな人にはお勧めの「サルスベリ・ザクロ園」である。

神代植物公園正門前、「つつじ園」の奥に設けられた池の岸辺にも数本の百日紅が植えられており、緑濃い景観の中に鮮やかな花を咲かせている。こちらは「「サルスベリ・ザクロ園」の百日紅とは違って野性味は感じられず、端正に整えられた“庭木”としての表情を見せる。西側の岸辺には紅とピンクの百日紅が、東側の岸辺には紅と白の百日紅が植えられ、対照的な姿で景観にアクセントを添えている。池の周辺は庭園風の佇まいに整備されているが、そうした景色に百日紅の花がよく似合う。池の岸辺に沿って歩けば、池と岸辺の木々と百日紅とがさまざまな表情を見せて飽きない。

池の水面に視線を移せば睡蓮の花を見ることができる。池の南側には水路で繋がれたもうひとつの池があり、岸辺には四阿が建てられているのだが、こちらの池ではさらに多くの睡蓮の花を見ることができた。池の水面を覆う緑の葉の隙間に浮かぶように花を咲かせる睡蓮は独特の表情があって美しい。睡蓮は花期が長く、早いものでは五月の末頃から花を咲かせるが、やはり夏の日差しに似合う花だろう。もう八月半ば、睡蓮の花もそろそろ見納めか。

夏の花を代表するもののひとつである蓮の花も、「芝生広場」脇に鉢を設けて栽培されているようだ。こちらはもう花の盛りを過ぎたようで、辛うじて一輪だけ、咲いている花を見ることができた。

立秋を迎えて“暦の上では秋”とは言え、厳しい残暑の続く八月半ば、暑さを嫌ってか、神代植物公園に来園者は少ないようだ。人の気配の少ない公園内には蝉時雨だけが響き、木々は夏を謳歌するように葉を茂らせている。「芝生広場」脇などに設けられた売店ではかき氷やソフトクリームを商っており、一休みの人たちがそうしたもので涼を取る姿もある。照りつける日差しの下では散策の足も鈍るが、夏ならでは花々を楽しみに訪れてみるのもよいものだ。
参考情報
本欄の内容は神代植物公園関連ページ共通です
神代植物公園は入園料が必要だ。また無料区域の「自由広場」と「ドッグラン」以外の区域への「動物を連れての入園はご遠慮ください」とのことだ。入園料や開園時間、休園日など、詳細については東京都公園協会サイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)を参照されたい。

交通

神代植物公園は電車の駅からは離れており、駅からバスを利用しなくてはならない。京王線調布駅、京王線つつじヶ丘駅、JR中央線三鷹駅、JR中央線吉祥寺駅などから神代植物公園行き、あるいは神代植物公園を経由するバス路線がある。詳細は東京都公園協会サイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)を参照されたい。

車で来訪する場合は、国道20号の「下石原交番前」交差点から「武蔵境通り」へ折れて北上、あるいは東八道路(都道14号線)の「野崎八幡前」交差点で「武蔵境通り」へ折れて南下するのがわかりやすいだろう。中央自動車道を利用するときには調布ICで国道20号の上り方向へと降りれば300mほどで「下石原交番前」交差点だ。

「武蔵境通り」の「神代植物公園北」交差点から東へ折れれば公園駐車場がある。駐車場は有料で、西側に第一駐車場(約220台分)が、東側に第二駐車場(約100台分)が設けられている。バラの季節など、来園者の多い行楽シーズンには臨時駐車場が開放され、全部で1000台分近い駐車スペースがあるが、それでもたいへんに混み合う。公園側でも公共の交通機関の利用を呼びかけている。

飲食

公園には正門脇にレストランがある。レストランのメニューはカレーライスやチャーハン、焼きそば、うどんといった軽食が中心だが、ケーキやあんみつなどの甘味も扱っている。手軽に食事を済ませたいときには便利だろう。また「芝生広場」脇の売店でもカレーライスや焼きそば、おにぎりなどの軽食を販売している。もちろんお弁当持参で「芝生広場」にレジャーシートを広げてのアウトドアランチを楽しむのもお勧めだ。

公園南側の「深大寺門」から出れば、深大寺周辺に有名な「深大寺そば」を商う店が多数ある。行楽シーズンにはたいへんに混み合うが、「深大寺そば」を味わってみるのもいい。

周辺

公園の南側には深大寺がある。ぜひ参拝しておきたい。周辺には蕎麦店などが建ち並び、なかなか興趣に富んだ風景が広がる。のんびりと散策を楽しむのがお勧めだ。

さらに南へ下れば野川が流れている。野川の河岸に沿っての散策もお勧めだ。公園の西へ向かえば国立天文台がある。少し距離があるが、散策の足を延ばしてみるのも楽しい。
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