日南線の旅〜踏切の風景
片山踏切
片山踏切
青島駅から南へ向かう日南線は折生迫駅を経て山間部を抜け、内海駅へと向かう。折生迫駅を出発した日南線が最初に通過する踏切が、この片山踏切である。と言うより、折生迫駅のすぐ横に位置していると説明した方がわかりやすいかもしれない。踏切には警報器も遮断機も備えられている。踏切を渡る道路はそれほど広くはないが、一般車両のすれ違いには問題のない幅を有している。
片山踏切
折生迫駅の周辺は青島周辺の町並みからは少し外れており、長閑な風景の中に家々が点在するところだ。駅前には青島小学校が建っており、少し南側には青島中学校が建っている。その周囲は田園地帯で、その中に民家が点在している。片山踏切の東側にも西側にも、そうした緑濃い風景が広がっている。

片山踏切から道路を東へ辿れば青島小学校の横を抜けて県道377号(青島バイパスが開通する以前の国道220号)へと至る。西は踏切のすぐ脇に家々が建ち、さらにその向こうには山々に抱かれるように集落がある。かつてはそれらの家々と国道(現在の県道377号)とを繋ぐ道と踏切だったのだろう。現在では日南線の西側を青島バイパス(現在の国道220号)が抜けており、片山踏切から西へ向かえば青島バイパスをくぐった先に接続の道路が設けられている。しかし、それを使って青島バイパスへ出入りする車はあまり多くはないようだ。片山踏切も、ときおり地元の車が通過する程度で、交通量は多くはない。
片山踏切
片山踏切
夏の午後、跳ね上がったままの遮断棒が道路に影を落としている。踏切脇の家の庭先に植えられたシュロの木が土地柄を窺わせる。踏切から南を見れば、線路脇には草が生い茂り、廃線跡からと見紛うほどだ。列車の通過にはまだ時間があり、踏切の周囲には静かな時が流れている。夏の青空の下、片山踏切はゆっくりと午後から夕暮れに向かう。
片山踏切
INFORMATION
片山踏切
【所】宮崎市折生迫
このWEBページは「日南海岸散歩」内「日南線の旅」カテゴリーのコンテンツです。
ページ内の写真は2016年夏に撮影したものです。本文は2017年2月に作成しました。