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2003年の夏、この岬に立ち寄った。展望台に人の姿はなかった。駐車場に車を停め、車から降りるときに、展望台の縁に設けられた柵の上に動くものを見た。猿だった。数匹の猿が柵上部の手すりの上を連なって歩いているのだ。中には子猿の姿もあった。野生の猿というと幸島の猿ばかりが有名だが、実はこのあたりの山間には猿が棲んでいて、時々こうして人前に姿を見せる。かつては都井岬でもよく見たものだったし、大納地区を車で通りかかったときに道路上に猿の群が広がっていてしばらく立ち往生したこともあった。ずいぶん久しぶりに猿たちの姿を見た気がして心が和んだ。写真を撮ろうとカメラを向けたのだが、人の気配に気づいた猿たちはたちまち向こう側の林の中に身を隠してしまった。近寄って覗き込むと、林の中に猿の姿をみつけた。こちらを警戒して、威嚇しているようだった。また姿を見せてくれないものかと離れて待っていたのだが、声が聞こえるばかりだった。
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