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国道448号線から逸れて栄松の町を横切り、岬へと続く尾根を北へ越えると栄松海水浴場へ出る。それほど広い浜辺ではなく、こぢんまりとした印象だ。右手の沖には間近に孤島が浮かび、左手の沖には少し遠く大島の島影が見える。沖に浮かぶ島々によって外海と隔てられ、浜辺から水平線は見えず、ほとんど波もない。そのためなのか、浜辺は「砂浜」ではなく、砕かれた貝殻の混じった細かな砂利の浜辺だ。半ば閉ざされた入り江であるために潮の流れもあまりないのだろう。安全という点ではよいのだが、台風の直後などに打ち寄せられた海藻の切れ端や流木などはなかなか流れ出てゆかない。
岬へと連なる尾根と沖の島々に囲まれたこの浜辺はその立地のせいかシークレットビーチのような印象がある。確かに昔は地元の人々だけが知る海水浴場だった。昔からキャンプ場も併設されていたのだがあまり利用する人の姿もなく、夏の盛りにもひっそりとした印象の静かな海水浴場だった。今では「栄松ビーチ」として南郷町が観光レジャーの拠点として力を入れているらしく、各種設備も整備され、かなり有名になった観がある。訪れる人も昔に比べれば増えたようだが、それでも昔ながらの密やかな浜辺の印象は今も変わらないように思える。
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