横浜線沿線散歩公園探訪
横浜市中区山手町
−山手イタリア山庭園−
ブラフ18番館
May 2003
ブラフ18番館
山手イタリア山庭園」の幾何学的なデザインの美しい洋風庭園の東側、一段下がったところに「ブラフ18番館」が建っている。関東大震災後に外国人住宅として建てられた建物という。戦後はカトリック山手教会の司祭館として使用されてきたが、司祭館が新築されるのに伴って、横浜市が現在地へ移築復元したものだ。もともとは山手町45番地に建っていたが、現在地が旧山手居留地18番地であったことからこの名になったようだ。
ブラフ18番館
木造二階建ての建物は関東大震災後の建築ではあるが、南側にサンルームとバルコニーを配し、暖炉の煙突などを設けた造りは震災前の外国人住宅の特徴を残したものだという。それほど大きな建物ではなく、どちからと言えばこぢんまりとしていて、緑濃い穏やかな庭園の中に建つ風情とも相俟って、どことなく童話の世界に登場する妖精の暮らす家のような可愛らしい印象がある。
ブラフ18番館ブラフ18番館ブラフ18番館ブラフ18番館

本来の玄関部分は閉めきりになっていて、建物の右手に内部見学のための入館口が設けられている。館内に入ると往時を彷彿とさせる家具や調度品が出迎えてくれる。かつて元町で製作されていた西洋家具を復元し、震災前の暮らしを再現したものだという。二階部分には横浜山手の歴史に関する資料なども展示され、ゆっくりと見てゆくと時間の経つのを忘れる。窓外に見える庭園の様子や木々の緑も美しい。
ブラフ18番館ブラフ18番館
洋館の南側にはホールが併設され、これは有料で使用することができて、さまざまな展示会の会場になっていたりする。建物の周囲は木々が取り囲み、静かで穏やかな空間を成している。庭から見上げる洋館の佇まいもいい。ところどころにはベンチが置かれ、腰を下ろしてくつろぐ人の姿も多い。庭の北端部分には展望デッキが設けられ、そこからは横浜の市街とマリンタワーの姿を望める。
ブラフ18番館ブラフ18番館

根岸線石川町駅から大丸谷坂を登って「山手イタリア山庭園」を目指すと、坂の途中から庭園の裏口が設けられており、その階段を上ると「ブラフ18番館」の裏手へと入ってくることができる。ここから「山手イタリア山庭園」を訪れる人も多いだろう。洋風庭園や「外交官の家」のあたりの開放感溢れる雰囲気とは少し違って、木立の中に建つ「ブラフ18番館」の姿はひっそりとして閑寂な味わいがある。「山手イタリア山庭園」の「もうひとつの顔」と言ってよいかもしれない。
ブラフ18番館