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横浜市中区元町
−元町公園−
桜咲く元町公園
March 2018
桜咲く元町公園
横浜山手の元町公園は桜の名所として広く知られている。見頃を迎えれば、観光を兼ねてお花見に訪れた人たちで賑わっている。公園の歴史が古いからか、桜は大きなものが多く、緑濃い公園の中に咲き誇る桜の景観は見事な美しさだ。
桜咲く元町公園
元町公園の中でも山手本通りに面したエリスマン邸横の広場、山手234番館の正面の辺りが、最も賑わいを見せるところだ。この付近は横浜山手観光の中心になるところで、四季を通じて観光客の多いところだが、桜の時期にはさらにお花見の人たちが訪れていつにも増して行き交う人の姿が多い。広場を覆うように咲く桜はあたり一面を桜色に染め上げている印象で、春の空気に浸りながらの散策は楽しい。そぞろ歩きを楽しむ人、広場に腰を据えてお花見を楽しむ人、みなそれぞれに穏やかな時間を過ごしている。

桜咲く元町公園
エリスマン邸の前から少し北へ(外国人墓地方向へ)行くと、歩道脇にレトロなデザインの電話ボックスが立っている。明治期の公衆電話を復刻再現したものだ。扉には「自働電話」と書かれているが、当時は公衆電話をそう呼んだのだ。現在でも使用可能な電話ボックスだが、現代は公衆電話の必要性も薄れ、もっぱら観光用のオブジェとしての役割を担っているようだ。桜の時期には、このレトロ電話ボックスが桜に包まれ、風趣に富んだ景観を見せる。

桜咲く元町公園
エリスマン邸前の交差点の、道路を挟んだ反対側、道路と道路に挟まれた三角形の敷地に小公園スペースがある。ここも元町公園の一部という位置付けだ。ここにも大きな桜がある。エリスマン邸側から眺める景観も美しいが、小公園スペース側から桜越しにエリスマン邸を見る景色もいい。ここにはほとんど観光客の姿がなく、地元の人のくつろぐ姿があるだけだ。地元の人のような顔をして、ここでのんびりとお弁当を広げるのもいいかもしれない。

桜咲く元町公園
エリスマン邸の横を抜けて奧へと進むと山手80番館遺跡があるが、この付近の桜も美しい。遺跡の上に覆い被さるように桜が咲き誇り、芽吹きを迎えた木々の新緑が潤いを添える。山手80番館遺跡と共に見る景観は風趣に富み、その美しさに見とれてしまう。遺跡に設けられた展望デッキから公園中心部の窪地となった辺りを見下ろせるが、そこからの眺めも常緑樹の緑に混じって咲く桜が美しい。この辺りは観光客の姿は少ないが、ぜひ見ておきたい景観である。

桜咲く元町公園
山手80番館遺跡の横の小径を辿ってウォーターガーデンへと降りてゆけば、その小径が桜に覆われて素晴らしい。坂道となった小径は、降りてゆくときの景観も上ってゆくときの景観もそれぞれに美しいが、上ってゆくときの、あるいは降りてゆきながらふとふりむいたときの、逆光に輝く桜を見上げる瞬間などは感嘆の声を上げてしまいそうな美しさだ。元町公園の中心部は窪地となってプールや弓道場が置かれているが、その周囲を巡るように斜面の中ほどに散策路が設けられている。その散策路も桜のトンネルのようになったところがあって見事な美しさを見せてくれる。

桜咲く元町公園
ウォーターガーデンの周辺は普段は観光客の姿も少なく、ひっそりと落ち着いたところだが、この季節はお花見を楽しむ地元の人たちで賑わっている。桜の数は特筆するほど多くはないが、東側の池の周辺や西側の斜面に咲く桜がウォーターガーデンを春景色に染める。辺り一面を包み込むような圧巻の桜というわけではないが、常緑樹に包まれて緑濃い景観の中に咲く桜はたいへんに風趣に富んでいる。池の周囲ではのんびりとお弁当を広げる人たちの姿もある。腰を落ち着けてお花見を楽しむのに好適な場所だろう。
緑濃く、常緑樹も多く茂る元町公園だから、桜の季節にも辺り一面が桜色に染まるという印象ではない。しかし木々の緑の中に咲く桜はかえってその淡い色彩が引き立ち、なおいっそうの美しさを見せてくれる。桜一色に染まる景観というのはどこか現実離れした幻想的な美しさを伴うものだが、元町公園の景観はそうではなく、明るく爽やかな印象がある。訪れるのは、できれば快晴の人を選びたい。淡い桜色と常緑樹の緑、そして空の蒼とが織りなす色彩のコントラストがとても美しい。桜の季節に横浜山手を訪れたなら、絶対に外すことのできない名所である。
桜咲く元町公園
桜咲く元町公園
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