神奈川県藤沢市のほぼ中央部に位置する大庭城址公園は中世の城跡を公園として整備したものだ。園内には大きな藤棚が設けられており、春には美しい景観を見せてくれる。藤の花が見頃の四月の末、大庭城址公園を訪ねた。
藤の咲く大庭城趾公園
神奈川県藤沢市の中央部、引地川の右岸に位置する大庭城址公園は中世の山城跡を公園として整備したものだ。小高い丘の上に広場を設け、緑溢れる公園として親しまれている。園内には大きな藤棚が設けられており、春を迎えれば美しく咲き誇って園内を彩る。新緑の中に藤色が映えてたいへんに美しい。
藤の咲く大庭城趾公園
大庭城趾公園には「大芝生広場」の北側外縁部に二ヶ所の藤棚を兼ねたパーゴラが設けられ、さらに「花の広場」にも藤棚が設けられている。藤沢市は氏の名に「藤」の文字があるからか、「市の花」も藤であり、市内のほとんどの公園には藤棚が設けられているようだ。引地川の河畔に位置する10ヶ所ほどの公園や緑地を繋いで「フジロード(引地川・フジ史跡ロード)」という散策ルートも設定されており、大庭城趾公園もそのルートを構成する公園のひとつだ。
藤の咲く大庭城趾公園
大庭城趾公園の藤は、特に「大芝生広場」脇のパーゴラが素晴らしい。二ヶ所設けられたパーゴラは幅がそれぞれ20〜30mほどはあるだろうか。そこに満開の藤の花房が垂れている。一般的な藤色の花の藤だけでなく、白い花の藤もある。パーゴラは緩やかな曲線を描いて設置されており、それが藤の花の景観に“動き”を与えていて、とてもフォトジェニックだ。パーゴラそのものの意匠も風趣に富み、場所を変えて眺めれば表情が変わり、何度もカメラを向けてしまう。
藤の咲く大庭城趾公園
「花の広場」に設けられた藤棚は「大芝生広場」のパーゴラに比べれば少し規模が小さいが、それでも充分に見応えのあるものだ。木々に包まれてひっそりとした「花の広場」で、藤棚の下のベンチに腰を降ろし、藤の花を眺めていると時の経つのを忘れる。
藤の咲く大庭城趾公園
大庭城趾公園の藤は特筆するほどの老木ではないと思うが、端正に整備された公園の藤棚が見せる美しさを充分に堪能できると言っていい。藤の花の咲く季節の大庭城趾公園、花の好きな人にはお勧めのところだ。

公園の東側、引地川河岸に設けられた引地川親水公園にも見事な藤棚がある。併せて訪ねてみるといい。余裕があれば「フジロード」に沿って藤の咲く公園巡りを楽しむのも一興だろう。
大庭城趾公園
大庭城趾公園
大庭城趾公園
大庭城趾公園
大庭城趾公園
大庭城趾公園
大庭城趾公園
参考情報
本欄の内容は大庭城趾公園関連ページ共通、2025年4月現在の状況です
交通
大庭城趾公園の最寄り駅は小田急江ノ島線善行駅だが、公園まで2km以上の距離がある。藤沢駅や辻堂駅、小田急江ノ島線湘南台駅などからのバス路線を利用するのが賢明だろう。バス路線の詳細などは藤沢市サイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)などを参照されたい。

車で訪れる場合は藤沢バイパス(国道1号)の「城南」交差点から県道43号を北上するのがわかりやすい。城南交差点から1.5kmほど北上し、舟地蔵交差点を過ぎると左手に公園がある。綾瀬市方面から来る場合も県道42号から県道43号へと辿るのがわかりやすいだろう。県道43号を南下し、藤沢変電所を過ぎた辺りで右手に公園の丘が見えてくる。

公園駐車場は公園西側に設けられているが、初めての人には場所がわかりにくいので注意されたい。駐車場は40台分近い駐車スペースがあるが、充分ではなく、行楽シーズンの休日には満車状態が続くようだ。余裕を持って出かけた方がいい。

桜の花期、お花見シーズンには公園駐車場は駐輪場と身障者用駐車場として利用され、一般の駐車はできない。臨時駐車場も用意されていないので、車での来園は避けた方がいい。

飲食
公園内にはレストランや売店などはない。近辺にも飲食店はほとんど無いので、お弁当持参での来園をお勧めする。コンビニエンスストアは公園南側、小糸川を渡った南側に2店ほどある。

公園周辺から少し離れれば、県道43号沿いや公園西側の「湘南ライフタウン」内に飲食店が点在している。

周辺
大庭城趾公園から県道43号を挟んだ東側、引地川の河畔に引地川親水公園がある。さらに引地川に沿って、河畔には水田の広がる田園風景も残っている。引地川河岸の散策に足を延ばしてみるのも楽しい。

大庭城趾公園の北西側、「湘南ライフタウン」内には裏門公園や二番構公園など、城跡を偲ばせる名の公園が点在している。それぞれ小さな公園だが、公園巡りを愉しむのも悪くない。
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神奈川散歩