神奈川県藤沢市の中央部、引地川の河畔に引地川親水公園という親水公園が設けられている。園内には藤棚が設けられ、春には美しく咲き誇って園内に藤色のアクセントを添える。藤の花が見頃の四月末、引地川親水公園を訪ねた。
神奈川県藤沢市のほぼ中央部、引地川の河岸という立地を活かして引地川親水公園という親水公園が設けられている。面積も広く、遊具類を設置した広場もあり、引地川での川遊びも可能、行楽シーズンの休日には大勢の家族連れで賑わう公園だ。園内には藤棚が設けられ、春には美しい景観となって公園を藤色に彩ってくれる。
神奈川県道43号藤沢厚木線の「引地川親水公園入口」交差点から東へ入り込むと、天神橋が引地川を跨いでいる。天神橋の北西側、引地川右岸には広場が設けられ、この辺りが引地川親水公園のメインエントランスと言っていい。
この広場の一角に藤棚が設けられている。藤棚そのものはそれほど凝った意匠ではないが、多くの花房を垂れて咲き誇る藤の景観はたいへんに美しい。藤棚の下にはベンチも設けられているから、腰を下ろしてのんびりと藤を眺めるのもお勧めだ。
天神橋を渡った左岸側上流部には湿性植物園が設けられているが、その北側、湿性植物園の木道の延長上に藤棚を兼ねた長いパーゴラが設けられている。
パーゴラは緩やかな曲線を描きながら、ところどころで間隔を設けて断続的に北へ延びる。百数十メートルほどの長さがあるようだ。頭上に咲き誇る藤の花を眺めながらパーゴラの下を歩くのはなかなか楽しい。
長く延びる藤棚は、もちろん一本だけの藤によって造られているのではなく、数多くの藤が連なって構成されている。それぞれの藤はわずかに花期も異なるようで、場所によって花の咲き具合も異なっている。中には白藤もあり、景観のアクセントになっている。白藤はまた違った魅力を放ち、春の日差しに映えている。
藤棚の脇には多くのツツジが植え込まれている。藤の花が盛りを迎える頃、ツツジも咲き始めている。藤とツツジの競演が興趣に富んだ景観を見せ、場所を変えれば景観の表情も変わり、その美しさに飽きることがない。うまく場所を選んで構図を工夫してカメラを構えるのも楽しいひとときだ。
天神橋の南東側(左岸下流側)には遊具を設置した広場がある。さらに南側へと進むと東側の丘陵地が迫って公園区域は狭くなるが、少し高みになった地形を活かして展望所のような一角が設けられている。そこに見事な藤棚がある。
藤棚は弧を描いて扇形に造られ、二本の藤が左右から藤棚に枝を伸ばして咲き誇っている。見事な景観だ。東側から見れば藤の花の向こうに引地川や大庭城趾の丘などが見える。眺望としても美しい。
藤沢市は市の名に「藤」の文字があるからか、「市の花」は藤で、市内の公園には藤棚を設けたところが少なくない。引地川沿いにもそうした公園や緑地がいくつか点在しており、それらを繋いだ「フジロード」という散策ルートも設定されているようだ。「フジロード」の簡単な説明を記した案内板が園内に設置されているから見ておくといい。藤の花の咲く季節、「フジロード」を辿って歩いてみるのも楽しいものだろう。
引地川親水公園に設けられた藤棚はなかなか凝った造りで、藤の咲く季節の情趣を存分に楽しむことができる。花の好きな人、花の写真趣味の人ならぜひとも訪ねてみたいところだ。藤の花を楽しむのに絶好の公園だと言っていい。
引地川を挟んだ西側に位置する大庭城址公園にも見事な藤棚がある。併せて訪ねてみるのがお勧めだ。さらに「フジロード」を辿って藤の花目当てに公園巡りを楽しむのも一興だろう。
本欄の内容は引地川親水公園関連ページ共通、2025年6月現在の状況です
引地川親水公園の最寄り駅は小田急江ノ島線善行駅だが、公園まで2kmほど歩かなくてはならない。藤沢駅や辻堂駅、小田急江ノ島線湘南台駅などからのバス路線を利用するのが得策だろう。最寄りのバス停は「天神社前」、バス路線の詳細などは藤沢市サイト(「関連する他のウェブサイト」欄のリンク先)などを参照されたい。
車で訪れる場合は藤沢バイパス(国道1号)の「城南」交差点から県道43号を北上するのがわかりやすい。城南交差点から1.5kmほど北上し、丁字路の交差点を東へ折れれば公園駐車場がある。綾瀬市方面から来る場合も県道42号から県道43号へと辿るのがわかりやすいだろう。
公園には天神橋横と大庭遊水地の広場北側の二ヶ所に駐車場があり、合わせて100台分を超える駐車スペースがあるが、行楽シーズンの休日には足りないようだ。特に3月末から4月上旬のお花見シーズンのお昼頃には平日でも駐車場の空き待ちの列が並ぶ。余裕を持って出かけよう。
公園内にはレストランや売店などはない。河畔の立地の開放感溢れる公園だからお弁当持参でのピクニック感覚での来園がお勧めだ。
公園周辺には店舗などは少ないが、県道43号沿いにファミリーレストランがある。県道43号の西へ移動すれば「湘南ライフタウン」、主要道沿いに飲食店が点在している。
引地川に沿って、その河畔には水田の広がる田園風景が残っている。散策の足を延ばしてみるのも楽しい。
県道43号を挟んで西側には
大庭城趾公園
がある。木々に覆われた丘の上には芝生の広場などがある。大庭城趾公園の北西側には裏門公園や二番構公園など、城跡を偲ばせる名の公園が点在している。巡ってみるのも一興だろう。
引地川親水公園の紹介(藤沢市)
引地川親水公園
河津桜の咲く引地川親水公園
桜咲く引地川親水公園
紫陽花の咲く引地川親水公園
大庭城趾公園
早春の大庭城趾公園
桜咲く大庭城趾公園
藤の咲く大庭城趾公園
紫陽花の咲く大庭城趾公園
舟地蔵と舟地蔵公園