佳景探訪
彼岸花の咲く日比谷公園
東京都千代田区の日比谷公園は都心の立地でありながらさまざまな木々の茂った緑濃い公園だ。その園内を初秋には彼岸花が彩る。彼岸花が見頃を迎えた十月初旬、日比谷公園を訪ねた。



彼岸花の咲く日比谷公園

彼岸花の咲く日比谷公園

彼岸花の咲く日比谷公園

彼岸花の咲く日比谷公園

彼岸花の咲く日比谷公園

彼岸花の咲く日比谷公園
東京都千代田区の日比谷公園は1903年(明治36年)に開園した歴史ある公園だ。「公園の父」とも呼ばれる本多静六博士の設計による公園は「日本初の洋風近代式公園」とも言われる。その日比谷公園に、初秋になると彼岸花が咲く。園内のごく限られた一角、それと知って目指さなくては見つけられないような狭い範囲だが、この季節の公園散策の楽しみのひとつと言えるだろう。

日比谷公園の彼岸花は公園北西側、祝田門近くに位置する三笠山と呼ばれる築山の斜面と、三笠山の東側に位置するテニスコートの西側で見ることができる。公園の北東側の角、有楽門近くに位置する心字池の周囲でも、数は少ないが彼岸花の姿を見つけることができる。他の場所では彼岸花を見つけることはできなかった。

三笠山の彼岸花は、その北側斜面、木立の間にまとまって咲く姿を見ることができる。彼岸花はやはりある程度の数が集まって咲く姿が美しい。三笠山に登って間近から眺める景観もいいが、北側の園路から見上げるのもいい。彼岸花が陽光を浴びて、逆光に浮かび上がるように輝く様子がとても美しい。

テニスコート西側の外縁部が雛壇状に造られているのは観覧席を兼ねているからだろう。その“観覧席”の足元、テニスコートを囲むフェンスの下に彼岸花が並んでいる。テニスコート西側をすべて埋め尽くすほどの数ではないが、草むらの緑に映えて美しい姿を見せる。その“観覧席”に腰を降ろし、彼岸花の向こうにテニスを楽しむ人たちの姿を眺めるのも興趣のあるものだ。

心字池付近の彼岸花はところどころにぽつりぽつりと咲いている。西側の岸辺に咲く彼岸花は近くから見ることもできるが、東側の岸辺、石垣の下に咲いているものは近づくことができない。石垣の上や対岸から眺めることになるが、それも悪いものではない。心字池周辺は日本的な景観を見せるところで、彼岸花の風情が引き立つように思える。

彼岸花と言えば社寺の境内や田圃の畦道などに咲く姿が一般的で、どちらかと言えば日本的な風情漂う花だから、日比谷公園のような端正に造られたな西洋風公園にはあまり似合っていないようにも思える。しかし、九月中旬から十月上旬にかけての、夏の暑さがようやく退って秋の気配が濃くなる季節、彼岸花の咲く姿が見られるのはよいものだ。公園全体の印象に似合っているかどうかは別にしても、真っ赤な彼岸花の咲く姿は、やはり初秋の風景として美しい。この季節に日比谷公園を散策するときの、素敵なアクセントと言っていいだろう。


第29回全国都市緑化フェアTOKYO

第29回全国都市緑化フェアTOKYO

第29回全国都市緑化フェアTOKYO
今回訪れたのは(2012年)十月最初の週末、次の月曜が「体育の日」となって連休だったこともあってか、日比谷公園では「第29回全国都市緑化フェアTOKYO」が開催中、さらに「日比谷公園ガーデニングショー」や「グローバルフェスタ2012」といったイベントも同時開催されており、園内は大いに賑わっていた。

公園内の「第一花壇」や「第二花壇」など、普段は立ち入ることのできない区画も催し物の会場となり、ガーデニングショーの展示が行われ、飲食のブースが設けられ、公園内はまさに“お祭り気分”で盛り上がっているようだった。ガーデニングの趣味の人などにはさまざまな展示が興味の惹かれるものだろう。秋の休日、こうした催しを目当てに訪れてみるのも楽しい。
参考情報
本欄の内容は日比谷公園関連ページ共通です
交通

東京都の中心部に位置する日比谷公園だから、近くにはさまざまな駅がある。その中でも公園北東側の東京メトロ千代田線の「日比谷駅」が最も近く、駅を出れば目の前が日比谷公園だ。東京メトロ日比谷線、都営地下鉄三田線の各線の「日比谷駅」も充分に近く、徒歩で二、三分ほどだ。公園西側には東京メトロ丸ノ内線、日比谷線、千代田線の「霞ヶ関駅」があり、こちらからなら徒歩数分、公園南側には都営地下鉄三田線の「内幸町駅」があり、こちらは徒歩二、三分といったところか。JR山手線の「有楽町駅」や東京メトロ有楽町線の「有楽町駅」からも徒歩数分で行ける。

車で来園する場合には公園地下に設けられた「日比谷自動車駐車場」を利用するといい。特に公園利用者用の駐車場というわけではなく、民間の運営管理による公共の有料駐車場だが、公園の地下という立地が便利だ。その他にも公園東側から南側にかけて多くの民間駐車場が点在しているが、都心であるからいずれの駐車場も相応の駐車料金が必要であることは了解しておきたい。

飲食

平日のお昼時になれば公園内で思い思いにランチタイムを過ごすビジネスマンやOLたちで賑やかだ。園内随所に設けられたベンチで、あるいは「草地広場」にシートを敷いてお弁当を広げるのもお薦めだ。都心の立地だが公園内は緑に溢れ、快適なアウトドアランチが楽しめる。

園内に建つ「日比谷茶廊」や「松本楼」、「日比谷パレス」、「南部亭」といったレストランで、贅沢な気分でランチタイムを楽しむのも悪くない。公園を出て有楽町方面に足を延ばし、街中のレストランなどを利用するのも一案だ。

周辺

日比谷公園の北側は皇居だ。皇居外苑の散策に足を延ばしてみるのも楽しい。

公園東側は有楽町周辺の繁華街で日比谷シャンテや東京国際フォーラムなどの施設がある。JR線の向こうへ足を延ばせば銀座だ。銀座から築地、月島辺りまで、ひととき街歩きを楽しむのもいい。さらに新橋方面へ足を延ばし、旧新橋停車場浜離宮恩賜庭園などを訪ねてみるのもお勧めだ。

日比谷公園西側は霞ヶ関の官公庁街だ。経済産業省や財務省、外務省などの建物が並ぶ中、国会議事堂前辺りまで散策してみるのも一興かもしれない。
彼岸花の咲く日比谷公園

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