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青島の周囲を取り囲む磯辺は、その特徴的な形状から「鬼の洗濯板」と通称されている。その凹凸が洗濯板を思わせることから、「鬼が用いるような巨大な洗濯板」を昔の人々が連想したのだろうが、今では「洗濯板」そのものが生活の場から消え去り、若い世代の人々にとっては理解し難いものになってしまっているのかもしれない。
この特徴的な磯辺は、砂岩と泥岩の層が規則的に幾層にも重なり、それが傾斜角約20度ほどで斜めに隆起し、波の浸食を受けて生じたものだという。柔らかな泥岩部分が多く浸食され、堅い砂岩は浸食が遅いためにこうした形状を生み出したものだ。この砂岩と泥岩とが層になった岩盤は新第三紀(三千万年前から百万年前まで)に海床に堆積したものだと解説板には記されている。その後の地殻変動によって隆起し、長い年月をかけてこのような姿を生み出したのだ。「鬼の洗濯板」は青島周囲の他にも堀切峠下の海岸や内海付近の海岸にも見られるものだが、特に青島の周囲は景観も素晴らしく、「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」として国の天然記念物にも指定されている。
「鬼の洗濯板」は以前から「鬼の洗濯岩」とも呼ばれ、両呼称が混在してきた。地元では昔から「鬼の洗濯板」と呼んでいたから、「鬼の洗濯岩」という呼称に対しては勘違いして覚えられてしまったものが定着したのだろうと思ったものだ。宮崎県立図書館所蔵の文献を調査した結果では「鬼の洗濯板」は1933年(昭和8年)、「鬼の洗濯岩」は1954年(昭和29年)のものがそれぞれ最も古かったという。同じものに対して呼称が混在するのは具合が悪いとの判断があったのか、宮崎県では2007年9月、観光PR用には「鬼の洗濯板」で統一するとの見解を発表した。「洗濯板」の方が情緒があるという理由であるらしい。
「鬼の洗濯板」は引き潮の時に青島の周囲に広く現れるが、満ち潮になると波間に消える。訪れる際には地元の新聞などで満潮干潮の時刻を調べておくとよいかもしれない。
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