日南線の旅〜駅の横側
南郷駅
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夏の朝、日南線を利用する地元の人がちらほらと駅に集まってくる。駅前ロータリーの片隅でタクシーが二台ほど客を待っている。駅舎の横に植えられたフェニックスや椰子などが、南国の風情を漂わせて夏の日射しに似合っている。空には雲が多いが、やがて日が高くなるにつれて青空が広がってくるだろう。

油津から大堂津のあたりまで海岸沿いを走った日南線は、大堂津を過ぎて細田川を鉄橋で渡ると海から離れて内陸部へと向かい、南郷の駅に着く。南郷は目井津港や外ノ浦港を抱えた漁業の町で、かつては南那珂郡南郷町として独立した自治体だったが、2009年3月に日南市と南郷町、北郷町の一市二町が合併、南郷町は”新”日南市の一部になった。
南郷駅
南郷駅 南郷駅
南郷駅
駅舎の一部を利用して南郷町観光協会の観光案内所が置かれて訪れる人々を出迎えている。最近では観光に訪れる人もほとんどが車で移動し、日南線を降りてバスやタクシーを利用する人は少ないように思えるが、車の人も駅に立ち寄って観光案内所を利用するのもよいかもしれない。日南市との合併の後も南郷町観光協会は引き続き活動を続けているようだ。

駅前には国道220号が通っている。宮崎から南下してきた国道220号は日南線に沿うように榎原から串間方面へと辿っている。駅前の交差点で国道220号から国道448号が分かれている。国道448号はここから栄松、外ノ浦と繋いで、さらに海岸に張り付くように都井岬方面へと辿る。国道220号から都井岬方面への分岐は、昔は初めての来訪者にとって少々わかりにくかったものだが、今では大きな案内標識が交差点手前に設置されていて迷うことはないだろう。
南郷駅
南郷駅
南郷駅
駅前から国道220号を宮崎方面へと辿ると道は緩やかな坂道で、丘とも呼べないほどの尾根を越えてほぼ真っ直ぐに目井津港の入口へと至る。南郷駅前から目井津港まで国道沿いには商店などが並ぶ。目井津港周辺の町並みから駅周辺にかけての辺りが南郷の町の中心と言ってよいだろう。

駅から目井津港までは少々距離があるが歩けない距離ではない。目井津港自体は特に観光名所というわけではないが、海産物店とレストランを兼ねた「港の駅めいつ」が2005年にオープンしてからは、それを目指して訪れる人も多いようだ。大島へと繋ぐ連絡船の発着所も目井津港にある。目井津港は周囲を取り巻く岬や島々が織りなす景観も美しく、古くからの港町としての佇まいもまた、来訪者にとっては旅情を誘われるものかもしれない。
南郷駅
INFORMATION
南郷駅
【所】南那珂郡南郷町中村
【開】1936年(昭和11年)3月1日
このWEBページは「日南海岸散歩」内「日南線の旅」カテゴリーのコンテンツです。
ページ内の写真は2001年夏に撮影したものです。本文は2009年8月に改稿しました。